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崖っぷち結婚相談所:どんなに美人でもモテない?勘違いと高飛車のダブルパンチの痛い女

東京カレンダー 8/23(火) 5:20配信

典型的な結婚できない女、杏子、32歳。

慶應大学卒業後、丸の内の某外資系金融でセールス職に就き、年収は2,000万円を優に超える。

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美人だがプライドが高くワガママな彼女は、男運が悪く全くモテない。さらにハイスペックゆえ、男が近寄りたくない女ナンバーワンとまで噂されている。

恋愛市場で負け続け、さすがに危機感を持ち始めた杏子。そんな彼女は婚活に本腰を入れることを決意。結婚相談所に登録をし、そして初のマッチングデートを済ませたが...?

杏子は、表参道をご機嫌で闊歩している。

今日は、久しぶりに髪型を変えた。前回、アドバイザー直人に「黒髪が魔女みたいだ」なんて言われたので、髪を気持ち明るく染めてみたのだ。

「明るい髪色も本当にお似合いです。美容師として、杏子さんみたいな方を担当できて嬉しいです!」

美容師の言う通り、鏡の中には一層美しい自分の姿があった。杏子の髪は艶やかなロングヘアで、枝毛一本見当たらず、手入れをすればする程に輝く。髪を見慣れている美容師が賞賛するのも無理はないほど、自分の髪は美しかった。



そして杏子は、渋谷の結婚相談所へ向かっていた。直人から「話がある」と、呼び出されたのだ。きっと、先週末に会った飯島のことだろう。2回目のデートのオファーか、ひょっとすると交際を申し込まれているかも知れない。

前回の容赦ない直人のアドバイスに従い、あれから服装などはかなり変えた。今日も明るいパステルピンクのブラウスを着ている。

ガラリと変わった自分の姿を見て、あの辛口の直人は一体どんな反応をするだろうか。杏子は楽しみで仕方がない。

相談所へ向かう足取りは、羽のように軽かった。

勘違い女・杏子への辛辣なダメ出しが、ついに始まる!

「杏子さん、あなた、だいぶ勘違いされているようですね。」

通された部屋に入るなり、直人は挨拶も抜きに厳しい口調で言った。

「は......?」

「あなたを見くびっていた僕にも責任がありますが、事態を深刻に考える必要があります。」

「何ですか、突然?あ、飯島さんとは、上手くいき...」

「だから、それが勘違いなんです。」

直人は、杏子が言葉を言い終える前に、苛立った口調で遮った。

「あなたは何も理解していない。飯島さんは、ご登録頂いている男性の中でも、トップクラスです。収入・年齢・ルックス・性格、すべてパーフェクト。ただ、ご多忙と真面目すぎる性格ゆえに、結婚相談所を利用してるんです。」

「もちろん、良い人なのは分かってますよ。2回目のオファーが来たなら、私もお受けするつもりです。」

杏子も強気で言った。

直人の言う通り、飯島は中々の優良案件だった。そんなことは分かっている。自分と釣り合うと思える男など滅多にいないのだから、杏子が好感を抱いたということは、それなりのレベルの男だという何よりの証拠なのだ。

「だから......。飯島さんから、2回目のオファーなんて来てませんよ。それどころか、もうあなたの様なタイプの女性は、どうか推薦候補者から外して欲しいと仰っています。人のよい飯島さんが、そんな意見を寄せられたのは、初めてです。」

「え......?ちょっと、理解できないんですけど、どういうことですか?」

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最終更新:8/23(火) 5:20

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