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「何も変わってない」と語る ロッテ石川歩は、なぜ無双状態なのか

webスポルティーバ 8/24(水) 14:56配信

 ロッテの石川歩が抜群のピッチングを続けている。8月19日の西武戦では5回4失点で敗戦投手となるも、前々回の登板では、首位のソフトバンク打線を2安打完封。3年目の右腕はまさに「大エース」へと大きく変貌を遂げようとしている。

【写真】ロッテの石川歩は「打者・大谷翔平(日本ハム)」に対しても2打数0安打に抑えている(8月17日現在)

 石川のプロ入りしてから2年間の通算成績は22勝20敗、防御率3.27。球団史上2人目となる新人から2年連続2ケタ勝利など、チームに欠かせない存在ではあったが、爆発的な結果を残すことはなかった。しかし3年目の今年はここまで(8月22日現在)、18試合に登板して12勝(リーグ2位)4敗、防御率1.81(リーグ1位)と抜群の成績を挙げている。

 特筆すべきはその内容で、17度の先発で7イニング以上を投げた試合は14回。1イニングの最大失点は「3」で、それも1度しかない。クオリティスタート(※)率は、じつに77.8%を記録している。

※クオリティスタートとは、先発投手が6回以上を投げ、自責点3以内に抑えること

 石川に「何が変わったのか」と質問すると、「昨年とほぼ変わってないんですけど……逆にどう思われますか?」と聞いてくる始末。しばらく考え込み、ようやく口を開いた。

「本当にわからないんです。逆にバッターの人に聞いてほしいです。これをやってきたからこうなった、ということがないんです。手応えもないですし。だから、今も怖いです。そこに意図があって抑えていれば、自分でも成長しているなと思えるんでしょうけど、それがないので……悪くなったときが怖いんです」

 そして少しの沈黙のあと、「強いて言うなら」と話を続けてくれた。

「勝った試合の次の登板でも抑えることができている。これがいいのかなと。昨年、一昨年はいい結果がなかなか続かなかったので……。ただ、それがなぜできているのかは、僕も知りたいところです。球種も増やしていませんし、平均球速は少し上がりましたけど……。これも強いて言うなら、フォームとボール(球速)にギャップが出てきたかもしれません。今シーズンは、軽く投げる感じでも球がいっている。それ以外は、ちょっとわからないです」

 試合で石川が投げる球種は、真っすぐを軸に、シンカー、カーブ、スライダー。これは昨年とまったく同じで、その割合も大きな変化がない。球速も150キロを超えるボールが少し増えた程度である。

 第三者の目に、石川のピッチングはどう見ているのか。小林雅英投手コーチに聞いてみた。

「大きな変化があったのではなく、やはりここまでの積み重ねですね。球種も増えていませんし、球速が大きく上がったわけでもない。よくなったのは、ゲームの組み立てというか、メリハリですね。大事な場面で自分のボールをしっかり投げられるようになった。昨年までは、途中までよくても大事なところで甘くなって打たれていた。この違いですね」

── 石川投手の成績を見ると、過去2年間、開幕1カ月はすばらしい数字を残しています。ただ、5月以降になるとやや下降気味になる傾向がありました。

「そこはずっと言ってきた課題でした。体のスタミナ、心のスタミナ。今年はそこを克服しましたが、でも、この時期になると体も小さくなってくるので……。まだ万全ではないし、ちゃんとしたものが出来上がりつつあるところです。まだまだですね(笑)」

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最終更新:8/24(水) 15:21

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