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リオで芽生えた“友情” 荒井とダンフィーが示す一流のスポーツマンシップ

THE ANSWER 8/25(木) 9:50配信

銅メダルの荒井は4年後の再戦誓う、「今度はぶつからないように」

 リオ五輪の陸上男子50キロ競歩で、日本人初の銅メダルを獲得した荒井広宙(自衛隊)。レース終盤に並走していたエバン・ダンフィー(カナダ)と接触したことが妨害行為とされ、一時失格とされたが、日本陸連による迅速な抗議の結果、国際陸連がメダルを確定させた。その後、ダンフィーは地元メディアに対して荒井に対する敬意を明かし、ツイッターには閉会式で撮影したツーショット写真を投稿。2人の間に芽生えた“友情”は、一流アスリートのスポーツマンシップを再確認させてくれるものとなった。

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 24日の日本代表選手団帰国会見でも、荒井が死闘を演じた良きライバルとの心温まる秘話を明かす場面があった。50キロ競歩のレース直後、カナダ陸連の抗議で処分を言い渡された荒井が、失格の状態のままドーピングの検査場でダンフィーと遭遇すると、すぐに謝罪されたという。

「ダンフィー選手が僕の顔を見たらすぐに来てくれて、ごめんねと謝ってくれました。それを聞いた時にはもう、ダンフィー選手が怒っているのではなくて、上の人たち(カナダ陸連)が勝手に暴走してしまって、それで僕にはもうどうしようもないんだ、という状況で、本当に僕のコントロールできるところではなくて、本当にごめんなさいと言ってくれました」

 謝罪を受けた荒井は感激して、和解の抱擁を交わしたという。

閉会式で実現したツーショット写真の撮影、「自然と撮らせてもらいました」

 カナダテレビ局「CBC」によると、ダンフィーはレース直後も地元メディアに対して「彼は僕と同じ苦しみの世界にいた。彼は僕の肩に軽く触れた。僕はアグレッシブな競歩選手だから、彼にもたれかかるようなこともあったかもしれない。自分が最後にビデオを見た時に、自分自身にそう(故意の接触だったとは)言えなかった。自問自答せざるをえなかった。もしも、自分がこのメダルを手にしたとしても、誇りに思えるのだろうか、悩まずに眠りにつくことができるのだろうかと。正直、彼の達成したことも奪うことはできない。そう決断したんだ」と、コーチ陣が検討していたというスポーツ仲裁裁判所(CAS)への異議申し立てに踏み切らなかった理由を明かしていた。

 2人は閉会式で再会し、ツーショット写真の撮影が実現した。荒井とダンフィーが笑顔を浮かべて写った一枚はツイッターで公開され、感動を呼んだ。

「ピンの交換をしたりして、写真も一緒に撮ろうよっていう形で、自然と撮らせてもらいました。本当に素晴らしい選手と一緒に勝負することができて、本当にいいオリンピックでした。また4年後の東京オリンピックでも一緒に戦って、今度はぶつからないようにして、ゴールまで正々堂々と勝負ができたらいいなと思います」

 最後は冗談交じりの一言も加え、会場の笑いを誘った荒井。リオ五輪に刻まれるエピソードを残し、4年後の東京五輪でダンフィーと再戦することを誓っていた。

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer

最終更新:8/25(木) 9:50

THE ANSWER

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