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地方創生への議会の関わり方~岩手県宮古市議会の提言と総合戦略への反映

政治山 8/25(木) 17:30配信

地方創生と議会の現状

 「地方創生」は成功するのか。各地方自治体では、2015年度に策定した「地方版総合戦略」の実行のステージに入っています。国は、地方に対して、自立につながるよう、自ら責任を持って戦略を推進することを求めています。問われているのは、地方の覚悟と本気さです。

 地方議会に対しても、その策定、検証には積極的に関与するよう促されていましたが、策定の部分で議会はどのような役割を果たしたのでしょうか。早稲田大学マニフェスト研究所が実施する「議会改革度調査2015」によると、地方創生について議会としての取り組みに関する質問で、調査に回答した議会の62.4%が特に何もしていないとのことでした。

 何らかのアクションを起こした議会としては、「特別委員会を設置した」は13.3%、「総合戦略策定の審議会のメンバーに議員が入った」は12.6%、「議会独自で調査・分析を実施した」は5.1%、「執行部に対して議会としての提言書を提出した」はわずか6.0%といった寂しい結果になりました。経済産業省が、地方創生の取り組みを情報面から支援するために、内閣官房(まち・ひと・仕事創生本部事務局)と連携して開発した「地域経済分析システム(RESAS)」を使用し分析を行った議会は0%。統計学的データ、科学的根拠をベースにした議論が議会で行われていない、そうした地方議会の現状がつかみ取れます。

 今回は、上記の調査結果が示すように、地方創生に対して多くの議会のアクションがない中、特別委員会を立ち上げ、議会として提言をとりまとめ、2015年11月に市長に提言書を提出した岩手県宮古市議会の取り組みを紹介するとともに、地方創生と議会のあり方について考えたいと思います。

きっかけは「消滅可能性都市」

 本州最東端の宮古市は、2011年3月11日の東日本大震災で死者517人という大きな被害に襲われました。その宮古市は2014年5月、日本創生会議のレポートの中で、2010年からの30年間で、20~39歳の女性の人口が5割以上減少する「消滅可能性都市」の1つに挙げられました。

 議会ではこれがきっかけになり、人口減少問題への対応が課題の1つになりました。また、2009年6月に制定された「議会基本条例」では、委員会活動の充実強化、委員会からの政策提言がうたわれていたものの、うまく機能していないことに対する問題意識もありました。人口減少対策は、既存の常任委員会を横断するテーマであったことから、2014年10月、議長を除く全議員で構成する「定住化促進対策特別委員会(松本尚美委員長)」を設置することにしました。特筆すべきは、同年11月に「まち・ひと・しごと法」が制定され、12月に国において、都道府県と市町村に対して、「地方人口ビジョン」と「地方版総合戦略」の策定を要請される以前からの動きであったということです。

 特別委員会の目的は、少子高齢化、人口減少が進む中で、あらゆる分野において定住化促進のあり方について、調査・研究・提言を行うものとし、「かせぐ場(働く場の確保)」「わらすかで(子育て・医療の充実)」「ぬぐだまる(生活・環境の充実)」の3つの部会を設置しました。部会名には親しみを持たすために、方言を使用しています。また、委員会のマネジメントの工夫として、部会の正副部会長は期数が少ない若手を抜擢、正副委員長と正副部会長で構成される調整の場としての「理事会」が設置され、若手議員のやる気を引き出す仕組みにしています。

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最終更新:9/5(月) 15:46

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