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【木村和久連載】口こそゴルフの上手なれ。言葉は15番目のクラブ

webスポルティーバ 8/25(木) 11:40配信

専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第68回

 ゴルフってメンタルなスポーツですから、状況次第ではわずか30cmのパットすら入らなかったり、3連続でOBを出したりもします。

■前回のイラスト。逆光だと、ボールがどこにいったのか本当にわからないんですよね...

 そのメンタル面を最も左右するのが、同伴プレーヤーがふと投げかけた言葉なのです。

 例えば、同伴メンバーに「右側はOBだから気をつけてね」と、でっかい声で言われて、つい左側に打ってしまうことがあります。けど、左側には小川のようなクリークが流れていて、ワンペナとなってしまいました。すると、同伴メンバーは、「OBよりワンペナのほうがいいだろ、よかったね」と言いますが、はたしてそうでしょうか?

 右側をよく見ると、確かにOB杭が見えますが、すごく遠い位置にあります。しかもそのOBゾーンは山になっていて、ボールが転がって落ちてくる可能性が大いにあります。本来であれば、右側のOBはあまり気にしなくてよかったのです。結局のところ、同伴メンバーの口攻撃にまんまとやられた、というわけです。

 また、自分の目で見えるハザードなどはまだ確認できますが、スイングや立ち位置などは客観的に把握できないので、そうしたことをプレー中に言われると、かなり気になります。

「キミ、右肩が下がっているよ、ダフり気味でしょう」
「打つとき、必ず右方向を向いているね。だから、ボールが右に出るんだよ」

 よく耳にするのは、こうしたアドバイスです。

 確かにそうかもしれませんが、だからって、このラウンド中にどうしろというのでしょう? 悪いところを指摘するなら、直し方も言ってくれないと。

 そういうことを言われたときは、右肩の下がりを意識しすぎてますます変な当たりになったり、正面を向いたらスライスがひどくなったり、たいてい悪影響に働くことのほうが多いです。

 そういう私も、相当へんてこなスイングでプレーしていますから、以前は何度も“アドバイス”を受けました。でも、何回か口攻撃の洗礼を受けておけば、あとはどこ吹く風です。逆に言われ慣れて、同伴者が何を言おうが、微動だにしません

「おまえらの作戦には乗らないぞ」という気構えで臨んでいます。「いいから、このへんてこなスイングの男に勝ってから意見しろ」って、まあそんな気持ちですかね。

 他に、どういう口攻撃があるでしょうか?

 口攻撃はまこと正論を言うので、言われた本人も気づかないし、言った本人さえ気づかないことがあります。

 例えば、いつもパットをショートばかりしている人が、友だちに「ネバーアップ、ネバーイン。カップに届かない限り、絶対に入らないよ」と進言されます。言われたほうも、「まさにそうだ」と思って、カップを越えて大きく打っていきます。

 あげく、返しのパットも入らずに3パットばかり。「おかしいな……」とは思っても、アドバイスした友だちに今度は「ナイストライ! じきに入るようになるよ」と言われて、妙に納得してしまいます。でも、その日のパットは大崩れですけどね。

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最終更新:8/25(木) 16:04

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