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きゃりーぱみゅぱみゅ『最&高』MVはどのようにしてつくられたのか?

CGWORLD.jp 8/26(金) 12:40配信

KPPのデビュー5周年の節目にリリースされた本MV。質量とも妥協をゆるさない高品質のVFXが随所に凝らされた近年まれに見る大作だ。

“本当にチャレンジング“な企画には優れた技能が結集するもの

絶妙なシュールをまとった現代の“カワイイ“を牽引し、リリースのたびに世界的な注目を集め続ける、きゃりーぱみゅぱみゅ(KPP)の新作MV。2016年4月20日(水)にリリースされた12thシングル『最&高』のMVは、田中秀幸氏のディレクションの下、十十(ジット)がポストプロダクションをリードするかたちで制作された。

十十が得意とするフォトリアルなCG・VFXは本作でも遺憾なく発揮されているのだが、本制作は実質2週間ほどという、非常にタイトな制作条件の下でも田中監督独自のデザインセンスがあふれた、強力なビジュアルインパクトを放つ逸品に仕上がっている(未見の読者はぜひ観てほしい)。映像のベースは実写だが、アーティストの周りを動き回るキャラクターの大半はフルCGで作成されており、なおかつ各キャラがマスゲームのように複雑な動きを織り成すため、実写撮影を終えるまでレイアウト以降の本格的なCG・VFX制作を待たざるをえなかったという。「本作は約80カット(約4分)で構成されています。必然的にレンダリングコストが高くなるフォトリアルなVFXを2週間ほどで仕上げなければならないという進行でしたが、幸い、他案件とのスケジュールのかぶりが少なかったので、十十中核メンバーの多くが本作に参加できました。ただ、それでも物量の多さから、キャラクターのセットアップは神央薬品さんにお願いするなど、様々なCGプロダクションさんにも助けていただきました」(尹 剛志メインCGディレクター)。

「挑戦はしたい、でも現実的に考えると、それでは納期までに終わらせられない。じゃあ降りるかという話になるんですが、今回は、『このままじゃ終わらない!』と騒ぐことによって、“頼もしい助っ人“たちに協力していただきました(笑)。これだけチャレンジングな内容、実験的な映像だとビジネスの面では正直辛さがあるのですが、その分楽しみながらトライできるのと同時に、新しいことをやれば先々のプロモーションにつなげることもできるはず。MVは、CMや映画以上にアーティスティックな画づくりに挑戦ができる場でもあるので、もっと勝負した作品が出てくると業界も盛り上がってくるのではないかと思っています」(神田剛志メインコンポジター)。すでに確固たる地位を築きつつも、その歩みを止めることのない十十のさらなる挑戦に期待したい。

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最終更新:8/26(金) 12:40

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