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PCデポの炎上騒動を財務面から読み解く。(多田稔 中小企業診断士)

シェアーズカフェ・オンライン 8/26(金) 7:29配信

8月14日、首都圏を中心にパソコン販売を手掛けるPCデポ(正式社名は株式会社ピーシーデポコーポレーション)の顧客が、SNS上に同社を告発する投稿を行いました。内容は、セットアップや修理などのサポートを提供する月額制サービスの解約時に、高額の解除料を請求された、というものです。

この問題は他のソーシャルメディアやマスコミにも取り上げられ、対象が高齢者だったこともあり、批判が相次ぎました。これを受けてPCデポは8月17日付でリリースを出し、顧客の使用状況にそぐわないサービスがあったことを認めた上で、無償での契約内容の見直しなど今後の対応について発表しました。

東証1部上場企業でもあるPCデポは、なぜ不適正な契約を行ったのでしょうか。今回はその理由を同社の財務面の分析から考えてみます。

■財務諸表の気になる数字の動き
同社の営業利益と当期純利益の過去3期分の推移は、以下の通りです。(単位:百万円)

営業利益:2,310→3,089→4,314
当期純利益:1,554→1,941→2,867

利益は順調に伸びており、一見PCデポの経営は好調であるように見えます。しかし、同社の損益計算書、貸借対照表を時系列で比べてみると、いくつか気になる動きが見て取れます。

まず損益計算書では、売上高は平成25年度に比べ平成27年度は3.8%低下しています。にもかかわらず利益が増加しているのは、売上原価を16.2%も低減することに成功したからです。

また貸借対照表では、流動負債の項目に特徴的な動きが見られます。短期借入金が平成25年度の9億円から、平成27年度は52億円へと急増しています。その一方、買掛金は半分以下に減少しています。

これらの数字の動きは、いったい何を意味しているのでしょうか?

■原価低減の“ストーリー”とは?
やはり注目すべきは、売上自体は減っている、ということでしょう。これは、主力事業であるパソコン販売が不況や競争激化、市場の成熟化などの要因で伸び悩んでいることが原因です。

たとえ売上が下がっても、経営者は利益を出さなければいけません。売上が伸びない中で利益を出すには、コストを下げるしかありません。PCデポのコストダウンの努力は、売上原価の16.2%低減に表れています。では、この大幅なコストダウンは、どのようにして実現したのでしょうか?

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最終更新:8/26(金) 7:29

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