ここから本文です

ハーヴァード大学が公開、3万2000点を超える「バウハウス・アーカイヴ」

WIRED.jp 8/26(金) 22:30配信

バウハウスは本当に消滅したわけではない。この有名なドイツの美術学校が実際に存在したのは、1919~1933年までのわずか14年間だが、その遺産は多くの方法で生き続けている。
最も新しく姿を現したものが、ハーヴァード大学の膨大なオンラインアーカイヴだ。同大学では、絵画や素描、写真、彫刻などをはじめとした3万2000点を超える作品をデジタル化して、誰もが閲覧できるように公開した。デザイン好きの人なら、何時間でも至福のひとときを過ごせるだろう。

【インスタを見る】ハーヴァード大学が公開したオンラインアーカイヴ

バウハウスは、芸術とデザインの分野が重なり合い、ひとつの芸術言語として融け合う理想的な学校をつくるという目標のもとに、建築家のヴァルター・グロピウスが1919年に創立した学校だ。建築から織物、グラフィックデザインまで、ありとあらゆるものについてのワークショップが開かれた。ただし、ここから生まれた最も有名なものが、「ここで学んだ人々」であることは間違いない。

バウハウスの卒業生には、非常に多作で影響力の大きい人々が多い。1933年にナチス政権からの圧力によって閉校となったあとでさえ、バウハウスで学んだ芸術家やデザイナーたちは、その教えを広め続けた。建築家であり、バウハウスの最後の校長を務めたミース・ファン・デル・ローエは、シカゴに亡命してアーマー大学(現在のイリノイ工科大学)建築学科の主任教授になった。デザイナーのヨゼフ・アルバースは、米国ノースカロライナ州のブラック・マウンテン・カレッジに移ったあと、イェール大学で教鞭をとった。

創設者のグロピウスは、最終的にハーヴァード大学に落ち着き、同大学デザイン大学院で1937~1952年まで主任教授を務めた。これにより、ハーヴァード大学とバウハウスとの深い関係が始まったのだ。

バウハウスの巨匠と学生たちは、長年にわたって、自分の作品をハーヴァード大学のブッシュ・ライジンガー美術館に寄贈してきた。これが、失われていたかもしれないバウハウス作品の、世界最大のコレクションのひとつとなっている。

ハーヴァード大学は、膨大な量の情報にアクセスしやすくするために、素晴らしい作業を完成させた。アーカイヴは手法ごとに整理され、有名なデザイナーの学生時代の作品を紹介している。作品は、キーワードやタイトル、作者名、物件番号で検索可能だ。

このアーカイヴは、バウハウスのデザイナーたちが生み出した膨大な数の作品をコンテキストに沿って説明する助けにはなる。といっても、バウハウスの遺産は、その長く続いてきた影響力の大きなデザイナーたちによってすでにしっかりと確立されている。アーカイヴは、彼らの作品を見つけやすくするものに過ぎない。

LIZ STINSON

最終更新:8/26(金) 22:30

WIRED.jp

記事提供社からのご案内(外部サイト)

『WIRED Vol.26』

コンデナスト・ジャパン

2016年12月10日発売

630円(税込み)

特集:新しい映像。新しい物語。ヴィジュアル・ストーリーテリングの新時代を伝える「WIRED TV」特集。映像はいま何を語り、どんな体験をもたらしうるのか。

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。