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ディープな街歩きの決定版『ブラタモリ』の見どころは?

ダ・ヴィンチニュース 8/27(土) 15:00配信

 ブラブラ歩いてためになる。深く熱い人気を誇るNHKの番組『ブラタモリ』がついに書籍になって登場。誰でも知っている観光地の、誰も知らない魅力を、意外なアプローチで解き明かしていくのが本書『ブラタモリ』(NHK「ブラタモリ」制作班/角川書店)の特徴だ。

 ディープかつゆる~い旅をナビゲートするのは、散歩の達人タモリさん。タモリさんといえば日本を代表するお笑いタレントだが、もう一つの顔はユニークな視点を備えた博識ぶり。特に地形や街並みといった「地理・歴史モノ」への愛着はとどまることを知らず、「日本坂道学会」の副会長として『タモリのTOKYO坂道美学入門』(講談社)の筆を執るほどだ。本書ではそんなタモリさんの本領が遺憾なく発揮され、読む人にもワクワクが伝播する。

 第1巻では、観光地の王道である長崎、金沢、鎌倉を収録。第2巻では、富士山、東京駅に加え、真田丸スペシャルとして上田・沼田を収録している。

「それじゃあグラバー園に兼六園、江の島島内は欠かせないよね!?」という予想を大胆に裏切るのが『ブラタモリ』。その潔さが素敵。メジャーな観光地はさらっとスルーし、こだわりのポイントを深く攻める! ユニークな内容があふれんばかりに詰まった本書の見どころをいくつか紹介しよう。

■日本の国際化は長崎から! 坂と異国情緒のまちの秘密

 まずは第1巻収録の「長崎」から。

 長崎には急坂が多い。独特の景観が魅力的な長崎のなりたちを、土地の「高低差」から探る。また「出島」の発掘現場では、いきなり古伊万里の大物破片を掘り当てるタモリさん。さすが“持ってる”と、学芸員さんも感心しきり。その他、戦艦武蔵の造船ドックや炭鉱潜入など盛りだくさん。

■旅を実感! 江戸時代の観光ルートを追体験

 同じく第1巻から「鎌倉」を。鎌倉のまちは800年前に開かれた。海から、山から、当時のまちづくりの知識を深めつつ、江戸時代に成立した湘南観光ルートをブラブラめぐる。鎌倉時代の鎌倉の姿を伝える唯一の現存地図(P101)は大変貴重な資料だ。

■富士山はなんと4階建て!?

 第2巻も必見。こちらからは放映時に特に反響が大きかった「富士山」回を紹介しよう。

 富士山登頂にトライするタモリさん一行。富士山は世界でも有数の独立峰だが、その独特の山岳美が完成するまでの経緯を火山学のスペシャリストが現地で解き明かす。“高低差”をこよなく愛する、ダンサー(段差)タモリさんの面目も躍如。

 その他、放送本編では触れられなかったメジャーな観光地案内もコンパクトに収められているので、通常の観光ガイドとしても便利だ。放送1回分に対し3カ月にも及ぶという、綿密な取材に裏打ちされた内容の濃厚さと、タモリさんが醸し出すゆったりした空気感のバランスがなんとも心地よい。刺激的かつ癒される不思議な1冊だ。

 当シリーズはこの後も続々発刊される。全6巻を予定しているので、番組を見た人はもちろん、本書で初めて『ブラタモリ』に触れる人も、読んで歩いて日本を発見しよう。

文=桜倉麻子

最終更新:8/27(土) 15:00

ダ・ヴィンチニュース

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