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なぜ鹿児島は100円ショップが多いのか?

@DIME 8/28(日) 12:10配信

NTTタウンページは、タウンページデータベース(職業別電話帳データ)を活用してさまざまなマーケティング情報を提供しており、自社が運営するタウンページデータベース紹介サイトでは、毎月独自の都道府県ランキングを発表している。今回のテーマは、「100円ショップ」に関するランキングだ。

■100円ショップで利益が出る仕組み

「本当に100円でいいのかしら」と申し訳なさを感じてしまうほど、コストパフォーマンスに優れたものがあふれている100円ショップ。どうやって利益を上げているのか、気になったことはないだろうか。100円ショップで利益を出すのは、大量生産、大量販売が大前提。それに加えて自社ブランドで製造して利益率を上げる、海外などで安価に生産する、卸業者を通さず流通コストを下げる、広告宣伝費をかけない、などがあげられる。

また、社員数を抑えて人件費を減らすことなども実施されている。原価は高いものから低いものまでさまざまだが、トータルでならすと粗利が約30%に上る店舗もあるそうだ。実際、業種分類「100円等均一ショップ」の登録件数は、この7年で3779件から4855件と右肩上がりで増加している。さまざまな業種の店舗が減少傾向にある中、これだけ増えているのは、時代のニーズを満たす要因があるからだといえるだろう。

もちろん、顧客獲得の努力は必須条件。100円ショップ大手のCan Doでは、20~30代の女性を取り込むために、化粧品や流行のハンドクラフト用品の品揃えを厚くしたり、ホームページにハンドクラフトの手作りレシピを掲載したりと、さまざまな工夫を行なっている。

アメリカのone dollar shop(1ドルショップ)、イギリスの1Pound shop(1ポンドショップ)など海外にも100円ショップと同様の店があり、アジアで見られるような日本企業が進出したものではないことからも、利益が出る仕組みは世界共通のよう。ただ、最近増えている海外からの観光客は、日本滞在中に100円ショップを訪れる人も多いとか。やはり、日本の品揃えは格別で、お弁当グッズやかわいい靴下、多色ボールペンなど、日本国外では手に入らないものを爆買いしていくそうだ。

■地方の方が、100円ショップを利用するの?

業種分類「100円等均一ショップ」の人口約10万人当たりの登録件数でみると、1位は鹿児島県(5.82件)、2位は静岡県(5.78件)、3位は三重県(5.37件)で、反対に少ないのは、京都府、千葉県、和歌山県という結果に。また、土地代が安いところに出店することで利幅の薄さをカバーするためか、都市部よりも地方に店舗が多い傾向がある。

1位の鹿児島県は、人口約10万人当たりの百貨店やスーパーの店舗数でもトップクラス。ヨーロッパ文明を進んで取り入れた島津公や、維新の豪傑・西郷隆盛の影響からか、変化を恐れず進取の気性に富む県民性があり、買い物好きが多いようだ。2位の静岡県には、地元で頑張っているローカルの100円ショップが2社もあるのだとか。地元民の好みを知り尽くした地域密着型のラインナップなら、応援したくなるのが静岡人の心意気!3位の三重県は、金銭感覚がしっかりして、堅実な県民性と言われています。鹿児島同様、100円ショップを上手に使いこなしている印象。

■100円ショップで買うものは?
では、100円ショップでは、どのような商品が購入されているのだろうか。東急グループのモニター組織「KOETOMO(こえとも)」が2014年に行なったアンケートによると、文房具、キッチン用品、収納グッズ、掃除用品、という順位になった。

文具で特筆すべきは、思わずコレクションしたくなるようなカワイイ付箋。フキだし型や額縁型、「ありがとう」や「ごめんね」のポーズをとった動物型など、メールで使われる顔文字のように、メッセージに細やかなニュアンスを加えてくれるものが多数ある。マスキングテープも大きな売り場スペースを取っている。本来は業務用だったが、今は模様を楽しむものへと変化しているようで、簡単に貼れて剥がせる特製をいかして文具や小物をアレンジしたり、カードや手帳をデコレーションしたりなど、自分の個性を表現するのに使われている。

キッチン用品で人気なのは、お弁当グッズだろうか。タコやカニ型のウィンナカッター、海苔を切り抜くパンチ、シリコンカラーカップなどは、お弁当の見栄えを良くするのに欠かせないものとなっている。また、食材から食器、キッチン小物まで上手に収納するためのカゴやフック、ボトルなども100円ショップの定番。ハンドクラフトの流行も見逃せない。プラバンをつかったアクセサリーやインテリア小物をハンドメイドで楽しむため、原材料の仕入れに100円ショップを利用する人が増えている。

以前は手作りで自分らしさを表現するのは、コストがかかり技術も必要なのが当たり前だった。でも、100円から始められるのであれば安いし、失敗してもあきらめがつくので敷居はグ~ンと下がる。どうやら現在の100円ショップの使い方は、「安く済ませる」だけじゃなく「私らしさをお手頃価格で表現したい」が加わった模様。アレンジの楽しさを教えてくれる100円ショップの動向は、今後も注目だ。

文/編集部

@DIME編集部

最終更新:8/28(日) 12:10

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