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砂糖は毒? 牛乳をとると骨折しやすくなる? …ニセ・エセ・デマ情報から子どもを守るために

ダ・ヴィンチニュース 8/28(日) 9:00配信

 子育てに悩んでも、ちょっと調べれば、情報が溢れるように出てくる。便利な世の中だが、ときに「子どもに◯◯を食べさせると良い」「いや、◯◯は害がある」といった真逆の情報に、育児中の親は困惑する。

 また、妊娠中だったり子育て中だったりすると「△△したほうがいいらしいよ」などと、周囲がなにかと情報を提供してくれるが、それが眉唾ものであることも少なくない。良かれと思ってついつい口を出したくなる。そんな人が増えた現状を「一億総姑(しゅうとめ)現象」と呼んで憂い、専門家がきちんと根拠を示した情報に頼ってほしいと願うのは、『各分野の専門家が伝える 子どもを守るために知っておきたいこと』(株式会社メタモル出版)だ。本書では、ちまたでよく見聞きする育児・医学・食・教育などのニセ・エセ・デマ情報に対し、各専門家が科学的な見地をバックグラウンドに反論している。

「砂糖は毒」「牛乳をとると骨折しやすくなる」という説に反論するのは、管理栄養士の成田崇信氏。「砂糖は毒」…聞いたことがあるだろうか。「砂糖をとりすぎると、子どもがイライラしやすくなる」という。そのロジックはこうだ。

(1)砂糖をとると急激に血糖が上昇する
 ↓
(2)それを下げるために大量のインスリンが分泌される
 ↓
(3)低血糖状態になり、イライラしてキレやすくなってしまう

 この論理は一見科学的だが、本書によると裏付けとなるデータがじつはない。そもそも、日本人の主食である白米のほうが砂糖よりも血糖を大きくかつ速やかに上げるが、「ご飯を食べたせいで子どもがキレやすくなった」という話は聞かないと述べる。

 次に「牛乳をとると骨折しやすくなる」という説。成長期の子どもにとって牛乳は骨をつくるのに良い、とは聞いたことがあるかもしれないが、近年「牛乳を飲めば飲むほど骨粗鬆症になりやすくなる」という説があるという。ロジックはこう。

(1)牛乳を飲むと、血中のカルシウム量が急激に増える
 ↓
(2)体が平常値へ下げようと急いで排泄してしまう

 これを裏付けるものとして、「乳製品の消費量が多い北欧諸国では骨粗鬆症の発症率が日本の5倍以上」というデータがある…らしいのだが、本書によると、このデータ自体が存在しない。高齢者の大腿骨頚部骨折の発症率が高いという報告はあるものの牛乳の飲みすぎで、ということはないし、もしかしたら北欧の人々は日本人と比べて背が高いため高身長の高齢者が転倒すると骨折しやすいのではないかと推測している。

 本書では、「自然分娩が一番いい」「フッ素が危ない」「マーガリンはプラスチック」「『誕生学』でいのちの大切さがわかる」など、一度は見聞きしたことがありそうな説を幅広く取り上げている。子どもを守るため、親の情報リテラシーが求められるようだ。

文=ルートつつみ

最終更新:8/28(日) 9:00

ダ・ヴィンチニュース

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