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コナー・マクレガーはいかにしてWWEレスラー全員を激怒させたのか

ローリングストーン日本版 8/28(日) 15:30配信

リック・フレアからサーシャ・バンクスまで、誰もがUFCのスター選手、コナー・マクレガーを追いかける。その理由とは。

コナー・マクレガー:UFCスターが完璧なプロレスの悪役になる理由

UFCチャンピオンのコナー・マクレガーが、『UFC 202』で行われたネイト・ディアスとの再戦前のカンフェランス・コールでWWEスーパースターズ(WWE所属のプロレスラーの呼称)のことを大胆にも"頭のいかれたプッシー野郎"と罵倒、プロレス界を激怒させている。

『UFC 196』で敗戦を喫したディアス(戦績19勝11敗、うちUFC戦績14勝9敗)に雪辱すべく、再び2階級あげてウェルター級戦に臨んだ現UFCフェザー級チャンピオンのマクレガー(戦績20勝3敗、うちUFC戦績8勝1敗)は、記者から将来WWEと交わることはあり得るのかと尋ねられた。

元UFC王者のロンダ・ラウジーがザ・ロックを伴って2015年の『レッスルマニア31』に登場したことを除くと、プロ格闘家がトップレベルでプロレスに転向した前例はほぼ皆無である。しかしながらその逆はあり、ブロック・レスナーとCMパンクはすでにWWEからUFCに戦場を移している。

マクレガーは、転向にはまったく興味がないと明言した一方で、7月の『UFC 200』でマーク・ハントと復帰戦を行った際に、米国アンチドーピング機関(USADA)から2件のドーピング検査違反の疑いをかけられているレスナーにも口撃を仕掛けたのであった。

「WWEについてはこう思っている」と記者会見でマクレガーは語った。「あいつらはほとんど全員、プッシー野郎だとオレは思っている。オレに言わせれば、頭のいかれたプッシー野郎だ。ブロック(・レスナー)はたしかにUFCにやってきて戦った。しかし結局のところ、目玉の中までドーピング漬けになっていたわけだ。どうすればリスペクトできるんだ。もう1人の男(CMパンク)はまだ試合すらしていない。だから彼のことは何も分からない」
--{オレならWWE選手全員の頭をはたき落とせるということだ。}--
自分のアイドルがこうして罵倒されるところをプロレスファンが軽く受け流すはずもない。マクレガーは早速、ネット上で非難の集中砲火を受けている。とはいえ"ノートリアス(悪名)"として知られる自信過剰なアイルランド人のマクレガーはいつもの通り、謝罪をすることはなかった。それどころか、自身のTwitterで騒ぎに油を注いだのだった。

「(WWEの)ファンを馬鹿にする意図はなかった。言いたかったことは、オレならWWE選手全員の頭をはたき落とせるということだ。日曜日には2回やってもいい」

このマクレガーの追加コメントは、WWEファンからの反応を引き起こしただけではなかった。プロレスラー自身が声を上げ始めたのである。それも1人や2人ではない。マクレガーの言葉に、複数のレジェンド・レスラーや有名選手が反応した。誰もがマクレガーの挑発に不快感を示している。



リック・フレア
マクレガーは私のキャラをパクって出世してきた男だ。彼にはロンダ(・ラウジー)やアンデウソン(・シウヴァ)同様の品格を望みたいところだ。


リック・フレア
ディアスにまた負けたら。今度は(WWEで)ドルフ(・ジグラー)、ブロック(・レスナー)、フィット(・フィンレー)といった男たちと戦ってみろや。そうそう、ギミックはそのままで構わんぞ。

カート・アングル
なかなか愉快な小男ではないか。まずは(UFC社長の)デイナ・ホワイトの尻の下から自分の頭を出してみてはどうだい

MVP
頭をはたくって、ネイト・ディアスがキミにしたようにかい?

ローマン・レインズ
オレの足ほどしかない小男は黙っていろ

ジョン・レイフィールド
もうちょっと太ったら、(WWEの軽量級である)クルーザー級にいれてやってもいいぞ

コーフィー・キングストン
おやおや、マクレガーにはどうやら、ボウル一杯のブーティー・オー(このプロレスラーのキャラを配したシリアル食品)が必要みたいだな。誰か、手配してやってくれ。

クリス・ジェリコ
お前を馬鹿にするわけじゃないが、オレの試合は本物なんだ。お前がUFCでやっている作り試合とは違ってな。辱めにあわせてやる。

マクレガーのコメントには、彼の優秀さと、ソーシャル・メディアの使い方のうまさが表れている。8月20日にラスヴェガスのTモバイル・アリーナからペイ・パー・ヴュー放送されたディアスとの再戦を前に、マクレガーは総計1,400万人のフォロワーを抱えるプロレスラーたちに自分の名前を言及させたのだ。

これが彼の試合の視聴者数を増やしたのだとすれば、視聴者がマクレガーの勝つところを見たかったにせよ、あるいはノックアウトや関節技で負けるところを見たかったにせよ、結果的にはマクレガーの財布が潤うばかりだったことになる。おカネ大好きマクレガーにとって、この上ない展開となったのである。

サーシャ・バンクス 
かかってこいや

Translation by Kuniaki Takahashi

Mike Bohn

最終更新:8/28(日) 15:30

ローリングストーン日本版

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