ここから本文です

世論が怖い? 大谷翔平に内角ギリギリ投げられない投手

NEWS ポストセブン 8/29(月) 16:00配信

 本誌・週刊ポストは6月24日号で「大谷翔平を『人間国宝』にしよう」と題する記事を掲載した。大谷は「人間国宝級」の逸材であり、酷使が予想されるメジャーへの流出を含め、あらゆる形でこの才能を守らねばならないという提言である。もはやこの男は、この主張が真実味をもって受け取られるレベルに達している。かつては絵空事といわれていた「二刀流」だが、今シーズンは投げて良し、打って良しという状況になっているのだ。

 とはいえ、大谷も完全無欠ではない。ヤクルト・巨人・阪神で4番を打った野球評論家の広澤克実氏は、「大谷のウィークポイントはインコースだ」という。

「大谷はフォークやチェンジアップなどバッテリーの低めの配球を読んでミートする打者です。インコースでも低めなら上手にさばけるが、高めのボールに関しては、他のコースに比べると苦手としています」

 もちろん、パ・リーグの各球団スコアラーは大谷の弱点を把握している。8月24日終了時点で、大谷が打者として出場した全19試合のうち、ホームラン9本、打率4割1分5厘とカモにされているソフトバンクのベンチからも「内角を厳しく攻めろ」との指令が出ているという。

「日ハムを攻略するには、大谷を抑えることが最も効果的であり、ソフトバンクのベンチからも、“内角をえぐるような球を投げろ。当てても構わない”との指令が出ているそうです。

 だが、肝心の投手陣が尻込みして内角ギリギリを投げられない。右投げ左打ちの大谷は打席では右腕が剥き出しとなる。もし球界の至宝である大谷の右肘にぶつけてケガをさせたり、投手生命を奪うことになれば、世論を敵に回しかねない。それは日本球界にとって大きな損失です。誰も傷をつけたくないと思っている」(ソフトバンク担当記者)

 そんな投手心理を見越して、打席の大谷は精神面で優位に立っているという。

「あるソフトバンクOBは、『大谷がインコースを投げられても微動だにしないのは、当てられないと確信があるからだ。あんな弱気な攻めでは、ペナントを制することはできない』と激怒していた。

 ただし、8月の直接対決で日ハムに負けた直後の囲み取材で、工藤(公康)監督は“もっと内角攻めを徹底しないと”と意を決していた。ペナントが終盤を迎える今後は“監督命令”で内角攻めが厳しくなるかもしれません」(同前)

 打者・大谷の活躍はチーム内にも好影響を与える。

「最も大きいのは4番・中田翔に与える刺激です。“二刀流”の大谷が“不動の4番”である中田より良い成績を残せば、4番としてのプライドがズタズタになる。尻に火のついた中田が奮起しているのも大谷効果でしょう」(日ハム担当記者)

撮影■山崎力夫

※週刊ポスト2016年9月9日号

最終更新:8/29(月) 16:25

NEWS ポストセブン

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。