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Gotch、2ndソロアルバムを語る「自分の音楽なんて徹底的に"外側"にしかない」(前編)

ローリングストーン日本版 8/29(月) 17:00配信

ASIAN KUNG-FU GENERATIONのフロントマンでもある後藤正文が2ndソロアルバム『Good New Times』をリリースした。

Gotchが考える、"言葉"の概念とアートの存在理由(中編)

本作は、プロデューサー/エンジニアをデス・キャブ・フォー・キューティーのギタリスト、ソングライター&プロデューサーとして17年間にわたって活躍してきたクリス・ウォラが担当し、さらにリードトラック『Good New Times』の管楽器には東京スカパラダイスオーケストラのホーン・セクションが参加するほか、多くのゲストミュージシャンたちと音を紡いだ。

「自分以外の人とどうやって上手に作品を作っていくのか」ということがひとつのテーマになっていると語ってくれたとおり、様々なアーティストと共に作り上げた今の"Gotch"が凝縮されている今作は、どのように作られたのか。Gotchのインタヴューを前編、中編、後編の3本立てでお届けする。

―今回のソロは威圧感がないというか、リラックスできる、長時間聴いていたいアルバムだと思いましたが、これは今のGotchの中から出てきている音なんですか? それともプロデューサーに迎えたクリス・ウォラの影響で?

クリスの影響もあるし、メンバーの影響もあるし。もともとは、フォーキーなものをやりたかったんです。だけど、曲を書いていくうちにいろんな曲をやりたくなって、楽曲自体、バラエティに富んでいきました。ただ、それをアルバムにする時はなるべく音像がまとまって欲しいなと思って。その時に、僕の興味が最近はノイズにあったので、全編通してノイズワークを入れていくことで、いろんな方向に四散している楽曲がまとまるかなと思ったんです。デス・キャブの時からそうだったと思うんですけど、クリスもアンビエントに凝っていたから。ブライアン・イーノや坂本龍一さんの話をレコーディング中にもよくしていたんですよ。で、今回はマイクの立て方も少し変わっていて。

―具体的にいうと?

ギターアンプルームにあるグランドピアノのなかにマイクを立てて録ったり、あとはプリペアド・ギターみたいに、ギターの弦の上にいろいろなものを載せて弾いたりとか。プロデューサーによっては〝もういいから次へ行こう〟みたいな感じで、遊びなしで進める人も多いんだけど、クリスの場合はギターノイズ、シンセノイズに関しては、ほぼ無制限っていうか、やりたいだけやっていいという空気だったので、すごく自由で風通しが良かったです。
―クリスといえば、ソロアルバム『Tape Loops』でアナログ・テープに録音した音源を切り貼りして作ったのが有名ですが、今回その手法は使いました?

ドラム・ベースはアナログで録りました。最初は全部テープでやりたいって言っていたんですけど、スケジュールの問題と、押さえていたスタジオのテープレコーダーがレコーディング前に売却されるっていうハプニングがあって(笑)。急遽スタジオを変えたりしたので全てはできなかったんですが、やっぱりリズム隊を録るのにアナログテープはいいですね。

―さっきピアノのなかにマイクを入れえて録ったと言っていたけど、そこまで実験的な音作りは初めてですか?

コンピュータの中ではいろいろやりますけどね。マイクをピアノのなかに立てたりっていうのは、誰かやったことあるのかもしれないよねって話だったりするので、あんまり実験的とは思ってなかったですね。とにかくこのバンドのいい空気を捕まえられたな、と思って。その上で、アンビエントな要素って、悪く言えば何だっていいっていうか、たぶんいろんな偶然が上手に重なっていけばいいものができると思うんです。エンジニアからプロデューサーからミュージシャンから、それなりに技術がある人たちが揃っていたので、そうすると普通にやったら普通になっちゃうから。ちょっと違う角度のものでも、流して面白ければ拾っていくっていうやり方がいいのかなと思っていました。レコーディングの時、みんなとかって言うことが多くて。そういう瞬間を寄せ集めて作品を作っていくイメージでしたね。

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最終更新:8/29(月) 17:00

ローリングストーン日本版

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