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【MLB】ヤンキース田中、サイ・ヤング賞の有力候補の一人に。後半戦好調をキープ、日本人初受賞なるか

ベースボールチャンネル 8/30(火) 11:00配信

勝利貢献度の高さは数値で証明済み

 リーグ最優秀投手に与えられるサイ・ヤング賞。今季のアリーグは群雄割拠の様相を呈している。メジャーリーグ公式HPも28日付でその行方に言及。多くの候補者が挙がる中、有力候補の一人に名を連ねるのがヤンキース・田中将大だ。

 記事はシカゴ・ホワイトソックスの番記者が「クリス・セールとホセ・キンタナは、サイ・ヤング賞を獲得する可能性が十分にある」と自軍の両左腕からの目線で、各成績を比較。記録サイト大手ファン・グラフスが算出する「WAR」という指標を用い、「両左腕は現在WAR4.4でリーグ2位タイ。トップはインディアンスのクリー・クルバーの4.5で、ヤンキースの田中将大の4.4と並んでいる」と伝えた。

 ちなみにWARとは「そのポジションの他の選手に比べ、どれだけ勝利数を上積みしたか」を表す指標だ。複雑な算出方法が用いられるが、ようは選手の勝利への貢献度を表すスコアのようなもので多いほど良い。

 サイ・ヤング賞候補の上位に挙がるのはこの4投手だけではない。レンジャーズのコール・ハメルズ、レッドソックスのリック・ポーセロ、ブルージェイズのJ・A・ハップ、ロイヤルズのダニー・ダフィー、タイガースのマイケル・フルマー。そしてオリオールズの守護神、ザック・ブリトンまでも同記事では候補の一人としている。

 なお、サイ・ヤング賞が日本の沢村賞と大きく異なる点は、先発投手限定の沢村賞と違い中継ぎ投手も候補に含まれるところ。実際に03年にはドジャースの抑えだったエリク・ガニエが受賞。過去にもデニス・エカーズリーら複数のクローザーがその栄誉を手にした。

他投手と比べてもそん色ない田中の今季

 田中は今季2年連続開幕投手を務め、1度も先発ローテーションを飛ばすことなく守ってきた。現地29日現在、26試合に先発して、すでに規定投球回を超す168回。防御率3.11とWHIP1.07はともにリーグ7位。142奪三振は同15位。序盤は勝ち負けの付かない登板が多く勝ち星は11勝で、これをどれだけ積み重ねられるかが今後を占う。

 各候補はみな一長一短の傾向。セールは後半戦に入り1勝4敗と負けが先行し、今後が心配。キンタナはWHIP1.10が田中に劣る。クルバーは14勝8敗で、勝ち星は田中を上回るが、田中の4敗に対して8敗は印象が悪い。

 ハメルズも主要な成績は田中を上回るが、WHIP1.23は及第点以下と言える。ポーセロとハップはともにリーグ最多の17勝を挙げているが、防御率はそれぞれ3.19、3.23で、奪三振も少ない。ダフィーは序盤は中継ぎだったため先発試合数がまだ20と少なく、新人で開幕後に昇格したフルマーも21試合の先発に留まっている。ブリトンはリーグ最多38セーブ、防御率0.68で、セーブ機会の救援成功率100%と抑え投手では屈指だが、やはり救援投手は選考では不利だ。

 サイ・ヤング賞は全米野球記者協会所属の記者投票で、ア・ナ両リーグから1人ずつ選出される。13年にはアリーグでレンジャーズ・ダルビッシュ有が2位、マリナーズ・岩隈久志が3位に入ったが、日本人投手の過去の受賞者はいない。

 アリーグのサイ・ヤング賞がこれだけの混戦模様というのは、悪く言えば例年に比べ低調なのは確か。投手のビッグネームは近年、ナリーグに集中している傾向がある。序盤、勝ち星が伸び悩んだ田中が候補に残るのもその裏返しか。ただ過去2年と違い、故障による離脱なく先発投手の一番手として回り、我慢強く復調を待ってきたからこそ。現在登板4連勝中と勢いに乗る田中が、一気のまくりを演じるシナリオは決して捨てきれない。

ベースボールチャンネル編集部

最終更新:8/30(火) 11:00

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