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LiDARメーカーのクアナジー、ユニコーンの仲間入りを果たす

Forbes JAPAN 8/30(火) 15:00配信

自動車部品大手のデルファイ・オートモーティブは、2019年までにターンキー型の自動運転システムを実用化させると発表した。だがそのためには、光検出・測距センサーのライダー(LiDAR)が必要だ。具体的には、自動車のバンパーに収まる低価格なソリッドステート型のLiDARだ。



その技術を持っているのが、スタートアップ企業のクアナジー・システムズ(Quanergy Systems)。デルファイをはじめとする複数の投資家が、目標額9,000万ドル(約90億3,800万円)のシリーズB資金調達に参加した理由はそこにある。クアナジーの時価総額は、これで10億ドル(約1,004億円)を超えた。

カリフォルニア州サニーベールに本社を置くクアナジーは、あまり目立つことのない企業だが、2020年までに自動運転車の実用化を目指す各自動車メーカーが必要としているLiDARの供給において、他社をリードしている。

LiDARはパルスレーザー光を使って周辺環境をスキャンし、物体を検知し、3Dマップを作成するセンシング技術だ。これを使って、ソフトウェアが道路やハイウェイ上で分類処理を行う。

クアナジーは2016年のコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(家電見本市)でソリッドステート型LiDAR「S3」を発表した。S3は可動部品がなく、対応範囲は10センチ~150メートルに及ぶ。手のひらに収まる大きさで、重さは11オンス(約312グラム)未満。自動車のバンパーの裏に取りつけることが可能だ。さらに素晴らしいのは、販売価格がわずか250ドルと破格に安いことだ。

ルエ・エルダダ創業者兼CEOによれば、同社は既にデルファイを含む複数の一次サプライヤと予約注文の契約を結んでいる。これが最新の資金調達ラウンドの達成につながり、それによってクアナジーの資金調達総額は1億5,000万ドルとなった。

調達資金は、製造システムのオンライン化(今四半期)や、生産能力の拡大(2017年)に投じられる。自動車用LiDARの製造についてはセンサーター・テクノロジーズ(Sensata Technologies)が独占的に担当し、ミルピタス(Milpitas)とフレックス(Flex)がセキュリティ企業向けの部品を生産する。

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最終更新:8/30(火) 15:00

Forbes JAPAN

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