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70歳まで現役時代、会社の人事権に振り回されるのは危険!嫌な上司との究極の付き合い方

Business Journal 8/31(水) 6:02配信

 企業人が仕事を進めていく上でどうしても避けて通られないのが、上司との付き合いだ。特に最近は、自分の実績だけを気にして部下の面倒を見ない「嫌な上司」が増えていると聞く。こうした上司にはどのように対処したらよいのか、企業の人材育成や人事制度に詳しいエレクセ・パートナーズ代表取締役の永禮弘之氏に聞いた。

 現在、厚生労働省は「働き方改革」を進めようとしているが、永禮氏の見解には、単に嫌な上司への対処法ではなく、先行き不透明な時代に、企業人がキャリアをどう構築していくべきか示唆に富むことも多い。
 
――そもそも「嫌な上司」とは、どのような上司を指すのでしょうか。

永禮弘之氏(以下、永禮) 「嫌な上司」の典型は、役割責任を果たさない責任回避するタイプです。東芝の粉飾決算や三菱自動車工業の燃費データ不正問題など、日本では大企業の不祥事が絶えません。この背景には、管理職層の仕事に対する「役割責任」への意識が、希薄になっていることがあると思います。

 たとえば、品質保証部門の管理職の一番大きな責務は、自社製品やサービスの品質維持です。業務効率などを第一にして本来の品質保証業務をおざなりにするケースがありますが、これでは本来の仕事に対する優先順位がぶれてしまいます。企業全体にとって業務効率は大事なことですが、品質保証の責任者が自社の製品やサービスの品質をないがしろにして業務効率だけを優先させていいはずがありません。

 こうした上司は、部下の成長が組織力、ひいては企業業績の向上にもつながるという流れを考えずに、人材を使い倒して目先のコストを削って経営者にいい顔をし、いざ問題が起こると部下に責任を押し付けて逃げるという行動に走りがちです。私は最近、「これから大企業は、薄利多売で人を使い倒しするような『ブラック化』していく」と訴えていますが、この「ブラック化」の背景にも「役割責任」の希薄化の問題があるのではないでしょうか。

――そうした上司が生まれるのはなぜでしょうか。

永禮 組織が大きくなりすぎると、組織メンバーの一人ひとりの「無責任化」が進みます。自分ひとりくらい「役割責任」を果たさなくてもなんとかなる、会社が責任を取ってくれればいい、といった安易な気持ちが出てくるのでしょう。こうした気持ちが積み重なって不祥事は生まれてくるものです。これは、日本の企業人のプロフェッショナリズムの危機でもあります。グーグルやアップルなど勢いのある米国の企業は、組織全体の規模は大きいですが、個々の仕事に取り組む人数は数名と小さく、少人数のチーム単位で素早く意思決定し、チームで責任をもって仕事を進めています。

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最終更新:8/31(水) 6:02

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