ここから本文です

本番で結果を出せる人はどこが違う? 超一流アスリートが実力を最大限に発揮するメカニズムを探る

ダ・ヴィンチニュース 8/31(水) 6:30配信

 オリンピックをはじめ、世界的な競技大会には世界各国から自国の期待を背負った選手が大勢集結する。だから、誰もがプレッシャーを感じながらその場に立っているはずだ。しかも、世界基準の人々が集まれば、高いレベルで実力が拮抗している。そうなると、最終的に勝負を決めるのは、身体能力以外の何かなのかもしれない。そこで、今回は長年にわたってプロスポーツ選手のメンタルカウンセラーを務めてきた臨床スポーツ心理学者・児玉光雄氏の著書『超一流アスリートが実践している本番で結果を出す技術』(児玉光雄/文響社)を取り上げる。

◆カギを握るのは「やる気」と「集中力」

 どうしたらうまくいくかは、どういうときに失敗するのかを考えてみるとよくわかる。失敗するときに欠けているのは「やる気」と「集中力」だ。だから、やる気を持って集中できれば成功する。とは言っても、「やる気を出せ!」「集中しろ!」と言われたところで、簡単にやる気や集中力は出てこない。脳内でホルモンが分泌され、神経が刺激された結果湧き起こってくるものだから、脳の働きをコントロールする必要がある。そのため、自然にやる気がわいてくるのを待っているようでは結果にも波ができてしまうのだ。その点超一流と言われるアスリートたちは、脳内ホルモンすら自由に分泌させる技術を身につけていると言っても過言ではない。具体的な目標を決め、それが成功したときのことをイメージすることで、いつでもスイッチを押せるように待機しているのだ。

◆ルーティンはただのゲン担ぎじゃない

 少し前にラグビー日本代表の五郎丸歩選手のマネが流行った。五郎丸ポーズというルーティンだ。大リーガーのイチロー選手もバッターボックスに入る前に決まったルーティンポーズをとっているし、スポーツ選手にはルーティンを取り入れている人は少なくない。このようなルーティンは一般の人にはゲン担ぎにしか見えないかもしれないが、実は脳にスイッチを入れるための儀式として大変意味がある行動だ。人間の脳には条件反射という機能が備わっているため、ある条件を与えたときだけ脳の神経回路にスイッチが入るようにすることができる。だから、仕事においても、何かをする前には必ずこの行動をするといった儀式のようなものを取り入れると、集中力のスイッチが入りやすくなり、作業効率もアップするのだ。

◆プレッシャーをコントロールできる人が超一流

 超一流アスリートというと、多くの人がフィギュアスケートの羽生結弦選手やテニスの錦織圭選手などを思い浮かべるのではないだろうか。彼らに共通している点を挙げるとしたら、プレッシャーをコントロールできるという点かもしれない。例えば、羽生選手の場合には、本番で100%集中するために、不要なものは周りから取り除き、本番以外ではできるだけリラックスすることを考える。錦織選手の場合は、なかなか破れないライバルがいることを喜び、競り合いを楽しみだと感じることでやる気と集中力を維持している。プレッシャーを押さえつけるのではなく、本番にピークが来るプレッシャーを快感に変えるというコントロールの仕方をしている人が超一流のアスリートとなり得るのだろう。

◆具体的なトレーニング方法はビジネスマンにも向いている

 この本の中には、アスリートの集中の仕方がビジネスではどんなときに役立つのかという具体的な例が随所に示されている。そして、本番で結果を出せるようになるための具体的な集中力UPトレーニングの方法が16種類も掲載されている。アスリートのための実践トレーニングだが、メンタルトレーニングの場合は一般の人でもできるレベルの内容であるため、運動神経に自信がない人でも心配は要らない。また、トップアスリートの時間の使い方など、オンとオフの切り替え方についても詳しく書かれている。「仕事でなかなか成果が出せない」と悩んでいる人は、絶対に負けられない勝負に備えてどれか1つでもトレーニングを取り入れてみてはどうだろうか。

文=大石みずき

最終更新:8/31(水) 6:30

ダ・ヴィンチニュース

記事提供社からのご案内(外部サイト)

Yahoo!ニュースからのお知らせ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。