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世界は第三次世界大戦の瀬戸際にあった── トルコ反乱軍によるクーデター未遂事件の真相

WiLL 2016/9/1(木) 9:00配信

プーチン・エルドアン会談

 今、トルコの動向に目が離せません。世界大戦勃発の鍵を握っている国の一つがトルコだからです。
 それを暗示するかのように、去る7月15日、トルコ軍の一部がクーデターを敢行しましたが、未遂に終わりました。世界のメディアや欧米諸国は、政権を力で転覆するのはトルコ憲法に違反するとして一応非難したものの、クーデターを鎮圧したエルドアン大統領がクーデター派や反エルドアン勢力の一斉逮捕に乗り出したことを捉え、むしろこのような強権的な行動を批判するトーンに変わりました。その後、クーデターの真相究明を求める声は聞かれなくなりましたが、8月になって注目すべき動きが出てきました。
 8月9日、ロシアのサンクトペテルブルクでプーチン大統領とエルドアン大統領の首脳会談が行われたのです。両者の会談は、昨年11月24日のトルコ軍機によるロシア爆撃機撃墜事件以降初めてのことでした。
 首脳会談において、プーチン大統領はクーデター未遂事件を非難するとともに、エルドアン大統領の進める大規模粛清を支持する姿勢を明らかにしました。また、ロシアは撃墜事件以来トルコに科していた経済制裁を段階的に解除することとし、ロシア産天然ガス・パイプライン建設計画の再開が合意されました。また、シリア問題についても両国間で協議を続けることが合意されたことは、ロシアにとってシリア和平交渉を進める上で追い風となりました。
 今回の首脳会談は、合意の内容もさることながら、会談したこと自体に大きな意義がありました。上記の撃墜事件以降、エルドアン大統領に対して対露強硬姿勢を取るよう数々の圧力がかかっていたのです。それにも拘らず、首脳会談にまでこぎつけたことは、ロシアとトルコが冷静に国益を判断した結果と思われます。同時に、これまで陰に陽に露土間の離反を画策してきた勢力にとっては大きな後退となりました。かくして、世界は大戦争の危険をひとまず回避することができたといえます。実は、7月のクーデター騒ぎは、大戦争への危機一髪の状態にあったのです。

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最終更新:2016/10/28(金) 14:02

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