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濱口遥大(神奈川大)、日本一とドラフト上位指名へ好発進。侍ジャパンで学んだ「勝つために必要な姿勢」

ベースボールチャンネル 9/2(金) 6:50配信

ドラフト候補同士の投手戦を制す

 8月31日、神奈川大学野球の秋季リーグが開幕。その開幕戦で神奈川大のドラフト候補左腕・濱口遥大(4年・三養基)が何度も雄叫びを上げる気迫の投球で、桐蔭横浜大のドラフト候補右腕・齊藤友貴哉(4年・山形中央)との息詰まる投手戦を制した。

第40回 日米大学野球選手権大会の日本代表メンバー

 4回に四球と長打を浴び1点を失った濱口だったが、「4回が終わってから、コントロール中心の投球に変えて、最後までよく投げてくれました」と神奈川大・古川祐一監督が称えたようにギアチェンジした。

 5回以降は、ストレートが自身最速の151km/hに遠い140km/h台前半の球速ながら、キレとコントロールを重視した投球で桐蔭横浜大打線に付け入る隙を与えず、9回142球を投げ4安打10奪三振5四死球1失点。

 試合は1-1のまま、1死満塁から始まるタイブレーク方式による延長戦に持ち込まれたが、10回表を二塁手・笹山圭祐(4年・鹿児島実)の好守による併殺で無失点に切り抜けると、その裏に最後は桐蔭横浜大・齊藤が押し出し四球で力尽き、濱口が投げ勝った。

 試合後に濱口は「春にも桐蔭横浜大と1回戦でタイブレークになって負け、その後も全然勝てなくて悔しい思いをしていたので、何としてでも勝ちたかったんです」と充実の表情で振り返った。

侍ジャパン大学代表を経て心技体で意識向上

 何としてでも勝ちたい気持ちは、調子に合わせたギアチェンジだけではなく、ベンチの中でも表れていた。

「そんなに声を出して後半に体力持つのかなと思ったくらいです」と古川監督が笑うように、気温30度を超えるマウンドに立ち続けながら、ベンチに戻ると自チームの攻撃中に誰よりも大きな声で味方を鼓舞し続けた。

 また、スピードを意識せずに投げても、攻めの姿勢を忘れなかったと高評価するのは、視察に訪れた中日の中田宗男スカウト部長だ。

「球に力がありますし、ボールが続いたとしても絶対に置きに行かないでしっかり投げる。かといって、四球が極端に多いわけでもないし、“四球くらい出してもいいわ”というくらいにアグレッシブに投げ続けることが、彼の1番良いところでしょう」

 さらに、以前は大好物と話す唐揚げなど好きなものを好きなだけで食べていたというが、試合前などは消化の良い食事を摂るよう心がけるようになり、「気持ちの問題かもしれませんが、体調も良いしバテなくなった気がしますね。唐揚げは勝ち点を取ったら食べます」といたずらっぽく笑った。

 こうした心技体の成長は、3年連続で選出された侍ジャパン大学代表で、意識の高い選手たちに囲まれたことが大きい。

「代表でチームが一丸となっている姿を見て、“これが勝つために必要な姿”だと感じましたし、食事は特に柳(裕也、明治大4年)が気を遣っていたので、参考にしました」と話す。

 また攻めの投球も、置きに行けば簡単に長打を打たれてしまう大学米国代表を相手に戦ったことが、攻めの気持ちを忘れない投球に繋がっているはずだ。

 過去3年間は、リーグ通算で春が11勝0敗(リーグ優勝2回、全国準優勝1回、4強1回)と好成績を挙げる一方で、秋は3勝10敗と“鬼門”となっていたが、開幕戦の投球を見る限りでは、これまでの濱口から脱皮しているのは間違いなさそうだ。

 自身初の日本一とドラフト上位指名に向け、濱口はアグレッシブに攻め続ける。


高木遊

ベースボールチャンネル編集部

最終更新:9/2(金) 16:17

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