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初出場のW杯最終予選で2失点の西川 UAEの屈辱“チップキックPK”に「相手が上だった」

Football ZONE web 9/2(金) 7:48配信

直接FK、PKとセットプレーからゴールを奪われる

 セットプレーからの痛恨の2失点に、ハリルジャパンの守護神も声を落とした。1日のアジア最終予選初戦のUAE戦で1-2と敗れた日本代表のGK西川周作(浦和)は、「いかにGKが大事なのかという試合になった」と責任を背負い込んだ。

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 日本は前半11分にFW本田圭佑のゴールで先制する最高のスタートを切ったが、落とし穴は9分後に待っていた。同20分、ゴール前のほぼ正面20メートルほどの位置で与えたFKは、相手FWハリルが右足で直接狙った。壁のないサイドへ曲がり落ちる上にスピードのあるボールが日本ゴールを襲い、西川が飛びつきながら両手に当てたボールはクロスバーに当たって日本ゴール内に落ち、痛恨の同点弾になった。

「10番も素晴らしい左足を持っているので、とにかくボールに集中しようとした。フリーキックの時に、枠に飛ばしてくることは覚悟を持っていたので、壁の裏かGKサイドのどちらかに来る準備はしていた。少し重心が壁の裏側を警戒して右に動いてしまった分、力がうまくボールに伝わらなかった。自分の手に当たっただけに、止められなかった悔しさは残りました」

 UAEは、アフロヘアが特徴的な左利きの10番オマル・アブドゥルラフマンと右利きのアハメド・ハリルが、キッカーのポジションに立った。どちらが蹴るかという駆け引きのなかで、西川は壁のないサイドを急襲したボールを抑えきれなかった。紙一重のところで防ぎきれなかっただけに、悔恨を残すプレーになってしまった。

「映像も見ていて情報もあったが…」

 そして、後半8分にはMF大島僚太が与えてしまったPKで、再びハリルと対峙した。西川はキックの瞬間に右に飛んだが、ハリルのキックはそれをあざ笑うかのようにフワッとゴール中央へ向けて飛んだ。完全に読みを外されて決められてしまった。昨年のアジアカップ準々決勝のPK戦で、川島永嗣がO・アブドゥルラフマンに決められたのと全く同じパターンだった。

「映像も見ていて情報もあり、あのキックもあった。相手の駆け引きのうまさが上だった。あの状況であれをやってくるのは強いと思う。そこで一つ仕事ができていればチームが負けることはなかった。いかにGKが大事なのかという試合になった」

 最終予選初戦で、緊迫した同点の場面だった。西川にとっては「まさか」のキック選択だった。その状況でチップキックを選択した相手の強心臓に脱帽するしかなかった。それでも「GKはチームの流れを変えられる選手」という信条を持つ西川は、チームの大ピンチを救えなかった自身を責めた。

 日本代表の常連となっている西川だが、川島という高い壁に阻まれていたこともあり、ワールドカップ最終予選はこれが初出場になった。「これが最終予選の厳しさ」と、あらためてその戦いの重みを実感した。

 6日に控える次戦の敵地タイ戦は是が非でも勝ち点3を求められるゲームになるが、「日本が勝たないといけないという状況が一番危険」と気を強く引き締めている。そして、「負けた後に自分たちがどう立ち向かうかが大事になる。下を向いても仕方ないので、明日から良い準備をしたい」と、前を向いた西川。タイ戦の勝利でトレードマークの笑顔を取り戻したい。

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

最終更新:9/2(金) 7:48

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