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「またか…」。PA内で倒された宇佐美が明かす“世紀の誤審”の予感

SOCCER DIGEST Web 9/2(金) 17:00配信

「(54分の)相手チームのPKがPKなら、僕のもPKだと思う」。

【ロシアW杯アジア最終予選】日本1-2UAE/9月1日/埼玉スタジアム2002
 
 自身初のワールドカップ最終予選に臨んだ宇佐美貴史は、ゴールラインを割ったはずの得点が「幻」とされた浅野拓磨とともに、 “誤審”の餌食となった。

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 清武弘嗣に代わって途中出場した5分後、悪夢が訪れる。宇佐美は香川真司とのワンツーで左サイドを突破し、ペナルティエリアに侵入。鋭い切り返しでUAEのDFイスマイール・アハメドをかわしてカットインを試みた。ふたりの身体は接触し、相手の右腕に突き飛ばされたが、アブドゥルラフマン・アルジャシム主審の判定はノーファウル。当事者の宇佐美をはじめ、近くでプレーしていた香川や左SB酒井高徳がPKをアピールするも、認められることはなかった。
 
「完全に(相手の)逆は取っていたし、手で押しのけられた。(54分の)相手チームのPKがPKなら、僕のもPKだと思います」
 
 前半からややUAEよりの判定が目立ったなか、宇佐美はベンチで戦況を見つめながら危険な雰囲気を感じていたという。
 
「僕は(ウォーミング)アップをしていたので、ハーフタイムに監督が何と言っていたかは分かりませんが、見ていて怪しい雰囲気はあった。どういう笛になるかは分かっていたこと。日本がPKを取られたシーンでは、はっきりとした守備をする必要があった。“匂い”はもっと早く感じなければいけなかったなと」
 
 その後、前述した浅野の「ノーゴール」判定についても、ペナルティエリア内にいた宇佐美はゴールを確信していた。実際、ピッチの中ではどのように見えていたか問うと、すぐさま「入っていたと思います」との答が返ってきた。
 
「(浅野のシュートは)僕から見ていても入ったと思いましたし、(本田)圭佑くんとか、もっと(ゴール)ライン際で見ていた人も入ったというリアクションをしていた。でも、(レフェリーが)ゴールのジェスチャーをしなかったので、『またか』と。結果的にラインを割っていたので、しっかりしたレフェリングがあればまた変わっていたでしょうね」

「結果的に笛に苦戦したところはあるけど、言い訳にはできない」。

 試合後、ハリルホジッチ監督からは、「こういう試合展開から、レフェリングの基準をしっかり学ばなければいけない」と話があったという。ただ、「僕らが点を取っていれば勝てていた」(宇佐美)のもまた事実で、判定云々以上に、自分たちに隙があったと反省する。
 
「結果的に笛に苦戦したところはありますが、そういうものもはね退けないと。言い訳にはできないし、点を取るためにやり続けるしかない」
 
 悲劇を繰り返さないために――。最終予選残り9試合、宇佐美は判定に左右されない、確かな結果を残すことを誓った。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)

最終更新:9/4(日) 18:23

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