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ケーキに写真! フードプリンターが描く食品デザイン

JBpress 9/2(金) 6:00配信

 イラストや文字が鮮明に印刷された菓子を見かけたことはないだろうか。プリンターの進歩に伴い、「フードプリンター」が身近になってきた。最近は、プリント技術を使ったオリジナルな食品が増えている。

写真はこちらからお楽しみください。

■ 近頃見かけるプリント菓子

 文字や絵が描かれた食品は以前からある。お祝いのまんじゅうには、焼き印で押された「寿」の文字。誕生日のケーキには、チョコレートで「○○君、おめでとう」のメッセージが描かれている。文字や花などのイラストが描かれた菓子は、お祝い事や慶弔の引き出物の定番である。これらは、職人が焼き印や手描きで一つひとつ入れたものだ。

 一方、動物の名前が記された「ギンビスたべっ子どうぶつ」のようなビスケットや、表面に「m」の文字が描かれた「M&M」のようなチョコレートには、印刷の技術が使われている。

 現在の技術では、クッキー、せんべい、まんじゅう、カステラ、チョコレート、果物、あめ、プリン、水菓子、ケーキ、それに錠剤など、あらゆるものに印刷することが可能だ。

 しかも、フルカラー印刷や、鮮やかな写真の印刷も手軽にできる。結婚式の引き菓子やノベルティグッズなどに、オリジナルのデザインがプリントされたものの人気が高まっているという。

■ インクジェットプリンターを利用

 印刷は、文字や画像の版をインクで紙に転写し、文字や画像を再現する技術だ。食品の印刷では、シリコン製の型を使って食品に食用色素を押し付ける「パッド印刷」や、静電気を利用して粉末の食用色素を食品にくっつける「静電スクリーン印刷」が使われてきた。ただし、いずれも型が必要で、平面なものにしか印刷できず、コストがかかるので大量に印刷する業務用食品に限られていた。

 しかし、パソコンの普及に伴いプリンターが広く使われるようになったのと同様に、食品の印刷にも家庭でもおなじみのインクジェットプリンターが利用されるようになっている。インクジェットプリンターとは、液体のインクをノズルから噴出させて印刷する装置。ノズルの穴を微細にすることで鮮明に印字することができ、多色化も容易だ。食品用のフードプリンターでは、食用色素をインクとして用いる。

 従来の製版を使った印刷と違って、パソコンで自由にデザインでき、小ロットでも手軽に印刷できるのが特徴だ。また、インクジェット式では、表面に凹凸があっても印刷できるので、印刷できる食品の種類が広がった。印刷機が食品に直接触れることもないので衛生的でもある。

■ 可食性のインクやフィルムを使用

 鮮やかな色のイラストや写真がプリントされた菓子も、インクジェットプリンターで印刷されたと聞けば納得する人も多いことだろう。

 操作は通常のプリンターと同様でやさしい。パソコンでさまざまな文字やイラスト、写真をレイアウトすれば、あとは食品に印刷するだけだ。

 その方法には、食品に直接食用色素を吹きかけて印刷する「ダイレクト印刷」の他、デンプンやセルロースを主原料にした可食性シートやフィルムに印刷し、食品に貼り付けるものがある。4色や7色のインクを搭載したモデルなどがあり、鮮明な印刷を可能にするために、各メーカーは装置のみならずインクの改良も重ねている。

 生クリームの上に写真などの図柄がプリントされたケーキがあった。これが食べられるのかと驚かされる。デンプンでできた可食性フィルムに印刷した写真を、ケーキに貼り付けるのだという。

 また、チョコレートに直接印刷できるプリンターを使えば、下の写真のように、図柄を板チョコレートに印刷し、ケーキにデコレーションすることもできる。アイデア次第で、食品をあっと驚くデザインに生まれ変わらせることができるのだ。

■ 展示会でも関心を集める

 7月31日から8月2日まで東京ビッグサイトで開催された製菓・製パンの展示会「パティスリー&ブーランジェリージャパン」では、フードプリンターが数社から出展され、来場者の関心を集めていた。

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最終更新:9/2(金) 6:00

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