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あの景気指標をチェックすれば、日銀の追加緩和の有無がわかる!? 

会社四季報オンライン 9/2(金) 20:21配信

 米国ジャクソンホール会合での同国連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の講演や、フィッシャー副議長のテレビインタビューでの発言をきっかけに利上げ観測が台頭し、外国為替市場では円安が進行した。景気指標次第では20~21日に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)での早期利上げのシナリオも浮上する。

 国内では5日に7月の毎月勤労統計、7日に7月の景気動向指数、8日に4~6月のGDP2次速報と8月の景気ウォッチャー調査、12日には7月の機械受注など景気指標発表が相次ぐ。

 FOMCと同じ日に開催予定の日銀金融政策決定会合では、2013年4月以来の「異次元緩和」の検証がなされることになった。場合によっては米国と対照的に追加緩和も予想される。日銀の政策決定に影響を及ぼす可能性のある景気指標、とりわけ低迷が続く消費、設備投資に関連する指標の動きを把握しておく必要があろう。

 個人消費は14年度に消費税率が引き上げられて以来、低迷したままだ。政府・日銀は「物価上昇期待が高まれば家計の買い控えはなくなり、それで消費が盛り上がれば企業の売り上げや利益も増え、利益が増加すれば賃金も増え、家計の収入が増えれば消費は一段と増加する」という好循環を描いていたが、好調だったのは13年度だけだった。

 なぜうまくいかなかったのか。仮に、年収500万円のAさんがいたとしよう。来年も年収は500万円で変わらず、貯金はしないと仮定する。Aさんは今年と来年の収入合計1000万円をどう振り分けて使うのか。今年と来年のいずれも500万円ずつ使うのが普通だろう。だが、今年よりも来年の物価が相当高くなるとすれば、今年使う分を多くしたほうが2年間合計の消費量は多くなるはずだ。

 一方、今年の住宅・自動車ローン金利が下がれば、思い切って借金し、住宅や自動車を購入するという選択もありうる。その結果、今年は支出が増えるかもしれないが、利払いがかさむことからこの先、何十年も家計を引き締めなければならなくなる。

 このように物価が上昇するという期待が高まったり、金利が低下したりすれば、足元の消費は増えるがその分、将来の消費は減ってしまう。13年度は14年4月からの消費税率引き上げもあって物価はほぼ確実に上昇するという期待があったため、消費が増加。そして、理屈どおりの反動減が起きたというわけだ。

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最終更新:9/5(月) 15:21

会社四季報オンライン