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稲垣吾郎 渾身の演技がばっさりカットに!? 映画監督・是枝裕和がそのワケを解説

Book Bang 9/3(土) 8:00配信

 SMAPの稲垣吾郎さん(42)が司会を務める読書バラエティー「ゴロウ・デラックス」に9月2日、映画監督の是枝裕和さん(54)が出演した。俳優としても定評のある稲垣さんが、数々の映画賞で受賞を重ねる是枝監督と演技について語りあった。

■是枝監督20年を振り返る

 この日の課題図書は是枝さんの『映画を撮りながら考えたこと』(ミシマ社)。同書は是枝さんがこれまでに撮ってきた『誰も知らない』『そして父になる』『海街diary』『海よりもまだ深く』などの作品を振り返りながら、監督生活20年分の思いが明かされる。映画の撮影秘話にとどまらず、映画やテレビ業界への提言も綴られている。

■広瀬すずが成し遂げた「口伝え」

 番組では『映画を撮りながら考えたこと』に沿って是枝さんの作品を振り返った。『海街diary』で広瀬すずさん(18)に対して行ったのは、「口伝え」という方法。台本は読まずに撮影に来てもらい現場で監督が口頭でセリフと演技を伝える。広瀬さんはその場で「耳を使い」相手のセリフや表情から何を読み取るべきかを考えつつ演技をしなければならない。

 稲垣さんは「相手のセリフを聞くことはお芝居で一番大切なこと。当たり前のことなんだけど、どんどんできなくなってきちゃう。僕なんかいつもダメだなって思うんだけど」と反省の言葉を口にし、特殊な演出をこなした広瀬さんを賞賛した。

■稲垣吾郎渾身の演技がカット!?

 また是枝さんは「現場で起こったことを台本に反映する」ため、台本が毎日のように追加され、変わってゆくことも明かした。また監督の頭の中だけで変更が決まっており、スタッフにも伝わっていなかったということもあったと苦笑していた。それを受け稲垣さんは自身が出演する映画『少女』(10月8日公開、原作:湊かなえ 双葉社刊)で自信のあったシーンがカットされてしまった、と話しだした。

 稲垣さんが自分でも「絶対いいな」と自信のあった演技が、完成した映画を見てみると、後ろ姿しか使われていなかったという。「演技は顔だけじゃないよね」と自分を励ましつつも、「気持ちよくお芝居しちゃったからだめだったのかな」と振り返った。

 それに対し是枝さんは「役者さんの『やった感』と作品のなかでいいかどうかは違うと思います」と解説。そして「背中が泣いていたんですよ」とフォローしながら「使わないかもしれないと思いながらアップを撮ることもあるんです」と打ち明けた。稲垣さんは「本人は覚えてますよアップって」と監督と役者のすれ違いについて2人は語りあった。

 それでも是枝さんは監督には説明する義務があるので、わだかまりが残るよりは、そういう疑問を監督に伝えたほうがいいと監督と役者のコミュニケーションについて語った。

 また『映画を撮りながら考えたこと』のなかで是枝さんは、映画祭の善し悪しや、映画界のお金事情についても赤裸々に述べており、番組でもその一端を明かし、稲垣さんを驚かせていた。

「ゴロウ・デラックス」はTBSにて毎週木曜日深夜0:58から放送中。来週のゲストは第155回芥川賞・直木賞受賞者の村田沙耶香さんと荻原浩さん。

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最終更新:9/3(土) 8:00

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