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国際親善試合で初のビデオ判定導入 覆る判定にFIFA会長は「歴史を目の当たりにした」と手応え

Football ZONE web 9/3(土) 9:56配信

フランス対イタリアの親善試合で、早速、判定が覆る場面も

 現地時間1日に行われたフランス対イタリアの親善試合で、国際試合では初めてビデオ判定が行われた。サッカーでのビデオ判定に関しては、アメリカ3部のユナイテッド・サッカーリーグでの試験導入が始まっており、今後はイタリアやドイツなど計6ヶ国でも試験導入されることが決まっている。

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 前述のフランス対イタリア戦では、前半33分にフランス代表DFレイヴァン・クルザワの手にボールが当たったとして、オランダ人レフェリーのビヨルン・カイペルスが笛を吹く。しかし、審判団で協議し、ビデオ判定の結果、当たったのは太ももであり、手ではなかったと判定を覆す形となった。

 この試合を観戦していた国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長は試合後、イタリア公共放送「Rai」に対し、「レフェリーは試合を数秒間止めて、2人の審判員がペナルティはなかったと立証できた。我々はフットボールの歴史を目の当たりにした」と語り、初の試みに手応えを感じていた。

 欧州の舞台では国際親善試合で最新のテクノロジーが駆使されていたのに対し、日本ではロシア・ワールドカップに向けたアジア最終予選という公式戦の場で、疑惑の判定が見過ごされる事態が起きていた。

 疑惑の判定が起きたのは、埼玉スタジアムで行われたアジア最終予選の日本対UAE戦の後半32分だった。1-2と日本が1点ビハインドの状況で、FW浅野拓磨(シュツットガルト)がエリア内から放ったシュートはゴールラインを越えた後にGKに掻き出されたように見えたが、最終的に“ノーゴール”の判定。ところが、映像を確認するとボールはゴールラインを割っており、テレビ中継でのリプレーでも「ゴール」の様子は克明に確認できるものだった。

日本戦が最新技術導入の呼び水となるか

 この判定について、FW本田圭佑(ACミラン)は試合後に「なぜ第4審判がいないのかは疑問でした」と振り返っている。本田がプレーするイタリアのセリエAやUEFAチャンピオンズリーグでは、主審と副審の他に、各ゴールの脇に一人ずつ追加副審が立ち、試合を5人の審判団でジャッジしているが、今予選では従来の3人で試合が裁かれた。本田は運営の不備に苦言を呈し、バヒド・ハリルホジッチ監督も「審判の笛の吹き方は受け入れられない」と不満を漏らした。

 カタールの審判団の力量不足や、決定機を決めきれなかった日本に問題があったといえばそれまでだが、それ以前にこうした事態を防ぐ術はあったはずだ。あくまでイタリア対フランス戦でクローズアップされたビデオ判定は、ゴールがオフサイドであったか、ファウルがペナルティーエリアの中か外か、警告の対象者を変更、審判団の見えない位置での暴力などで効果を発揮するもので、日本が直面した今回のケースとは若干、種類が異なる。

 しかし、2014年ブラジル・ワールドカップや英プレミアリーグなどでは、ゴール判定に使われるゴールラインテクノロジー(GLT)がすでに実用化されている。

 今回のケースもGLTがあれば、不可解な判定は起こらなかったはずとの思いを抱いたサッカーファンも多かったはずだ。アジア最終予選という真剣勝負の場で使用されなかった点にも大きな疑問が残った。今回の判定について、海外メディアが「不可解だった」と大きく取り上げており、最新テクノロジー普及の呼び水となるのだろうか。

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

最終更新:9/3(土) 11:10

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