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『TTロードスター』VS『SLK200』男前なオープン2シーターはどっちだ?

@DIME 9/4(日) 12:30配信

 夏の陽射しを浴びながらの気持ちがいいドライブといえば、やっぱりオープンカー。今回はその中から人気の2台をピックアップする。

 クルマに関して文化レベルを測る物差しのひとつにオープンカーの存在がある。日本では80年代に多くのメーカーがオープンカーを製造していた。しかし、この30年で、販売台数が多くは望めない、コスト高になるといった理由で、バブル破壊とともに徐々に生産中止に追い込まれていく。今では、マツダ『ロードスター』、ホンダ『S660』、ダイハツ『コペン』だけ。日産の『フェアレディZ』もカブリオレは北米仕様のみとなってしまった。一方、自動車先進国の欧米のメーカー各社は今でもきちんとオープンカーをラインアップしている。販売台数が望めなくても、愛好者がいる限り、彼らは提供し続ける。これが“文化”というものだ。今回はその中から最新モデルを試乗した。

 アウディ『TTロードスター』は9年ぶりにフルモデルチェンジ。「TTシリーズ」は98年に初代がデビューして以来、世界で累計50万台以上を販売している。2ドアクーペとロードスターがあり、クーペは前輪駆動モデルも選べる。今回試乗したのは2Lターボ、230PSの4輪駆動(クワトロ)で、6速ATを組み合わせている。アルミを多用したボディーは4WDにもかかわらず軽めの仕上がりで、ほぼ同じサイズのメルセデス・ベンツ『SLK』より50kgも軽い。

 一方の『SLK』は2011年から現行のスタイルになったが、昨年後半にパワーユニットを1.8Lターボから最新の2Lターボに変更。成層燃焼リーンバーンとターボ過給でトルクと燃費がアップし、さらに変速機も最新の9速ATを搭載した。クーペは用意していないが、ルーフは樹脂製のハードタイプで、室内のスイッチで開閉操作を行なう。ルーフを閉じた状態でもスイッチ操作でルーフからの光の透過度を切り替えることができる「マジックスカイコントロールパノラミックバリオルーフ」が標準で装備されている。

◎スポーツ志向の『TT』、実用性も追求した『SLK』

 同じドイツ生まれの2台だが、乗り比べると、性格はかなり違う。スポーツ色が強いのは『TT』。2Lのターボは7000回転まで上昇し、シフトアップ。0→100km/hの加速は6秒台。ホロの開閉と収納も手早く、メーターのデザインも斬新だ。『SLK』は実用性まで重視しており、トランクスペースはルーフを収納しなければ広めだ。9速で100km/Lで巡航しても1500回転と、日本の市場を重視している。ちなみに0→100km/hの加速は8秒台。街乗りでも十分に使える。

◎高性能と高効率を両立した3代目
アウディ『TTロードスター』
Specification
■全長×全幅×全高:4180×1830×1360mm
■ホイールベース:2505mm
■車両重量:1470kg
■排気量:1984cc
■エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
■最高出力:230PS/6200rpm
■最大トルク:370Nm/4300rpm
■変速機:6速AT
■燃費:14.4km/L
■車両本体価格:605万円

◎開放感たっぷりの都会派2シーター
メルセデス・ベンツ『SLK200』
Specification
■全長×全幅×全高:4150×1845×1295mm
■ホイールベース:2430mm
■車両重量:1520kg
■排気量:1991cc
■エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
■最高出力:184PS/5500rpm
■最大トルク:300Nm/4000rpm
■変速機:9速AT
■燃費:14.2km/L
■車両本体価格:653万円

《2シーターの世界観が満喫できる走りと内外装》

◎アウディ『TTロードスター』

■エンジンルームフルモデルチェンジで搭載されたのは4気筒2.0Lのターボエンジン。フロントに横置きにされ、FFと4WDの両モデルに採用されている。出力はノーマルが230PS、上位モデルは286PSまで出力を増強。

■運転席と各種装備

シンプルにまとまった印象のインパネはリアルスポーツカーの雰囲気たっぷり。運転者の目の前のメーターパネルは12.3インチの液晶ディスプレイ。メーターの大きさなど表示設定もカスタマイズ可能。

■シートスペース

『TT』のシートはフロントのみだが、クーペはリアにさらに2席分ある。シートは低めの着座位置。ホロはマグネシウムやアルミを多用して軽量化を図った。50km/h以下なら走行中でも開閉可能。

■ラゲージスペース

トランクはホロ収納部分が張り出しているので、高さは約310mmだが左右幅は990mm、奥行きは約1010mmでサブトランクはない。開口部は狭く、機内持ち込み用のトランクなら収納できる。

◎メルセデス・ベンツ『SLK200』

■エンジンルーム

2Lのターボエンジンは低回転域でやや唸り音を発生するが、1500回転からトルクが盛り上がるので、運転はラク。エンジンは縦置きで後輪駆動。9速ATとの相性もよく、加減速はスムーズ。

■運転席と各種装備

アナログメーターを中心にしたコックピットデザイン。ナビはGoogle Mapsと連携し、音声検索、ネット接続などの機能も備わっている。センターパネルからコンソールまでデザインは一体化している。

■シートスペース

撮影車は「AMGスポーツパッケージ」なのでシートは専用スポーツシート、シートベルトは赤色となっている。着座位置は少し高めにしても圧迫感は少ない。サイドシルが高いのが乗降時に気になった。

■ラゲージスペース

ルーフを収納しない状態のトランクスペースの高さは約450mmで広い。ルーフはラゲージカバーを引き出しておかないと収納できない。ルーフの開閉に要する時間は約20秒。走行中は操作できない。

価格はほぼ同じだが、性格や志向は全く異なる

◎アウディ『TTロードスター』

[運転性能]2Lターボエンジンは7000回転まで上昇、ダイナミックモードなら音も楽しめる。ハンドリングは素直でシャープ。19点

[居住性]着座位置は低めだがAピラーは視界の防げにならず運転しやすい。ホロはキャンバス地だが耐候性も高い。18点

[装備の充実度]目の前の大型ディスプレイにナビ画面を表示させたり、ネット接続も可能。ただし安全装備の内容が乏しい。16点

[デザイン]全長、全幅は10mm短く、ホイールベースは40mm長くなった。プロポーションのバランスは絶妙。19点

[爽快感]4輪駆動だが車重が軽いので、オンザレール感覚で楽しめる。オープンにしてもボディーの剛性はかなり高い。18点

[評価点数]90点

◎メルセデス・ベンツ『SLK200』

[運転性能]2Lターボは車重に対して、やや非力感がある印象。9速ATもスポーツ志向ではなく経済性を重視している。17点

[居住性]ガラスルーフはスイッチ操作で透過度が変えられる。室内は明るく圧迫感はない。ハードトップも快適。18点

[装備の充実度]オーディオなどのエンターテインメント機能に加え、充実した安全装備がメルセデスらしい。19点

[デザイン]シャープさより重厚感、落ち着きを狙ったデザインは、このクルマの性格に合っている。雰囲気もある。17点

[爽快感]オープン2シーターという観点でとらえるより、日常の足としても使える2人乗りの実用車というイメージ。18点

[評価点数]89点

文/石川真禧照

@DIME編集部

最終更新:9/4(日) 12:30

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