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「マリファナ薬局」とデトロイトの夜

WIRED.jp 9/4(日) 21:10配信

デトロイトに点在する「マリファナ薬局」に魅了された写真家デイヴ・ジョルダーノは当地の「薬局」の半数以上を撮影したが、いまだにその明るく輝く色やネオンサインに引き寄せられるという。
「これらの薬局がもつアントレプレナー精神が好きなんです。薬局がもつそれぞれの個性が、店の外観や店名、販売するマリファナの種類や効用にまで反映されているんです」とジョルダーノは語る。

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8年前に医療用マリファナが合法化されて以来、ミシガン州ではマリファナ薬局が増え続けた。法律はその販売を薬局に限定していたわけではなかったが、ある種の「暗黙の了解」があった。同州では、マリファナ薬局を開くのに普通の薬局と同じ認可で済むケースもあったという。

しかし、2013年にミシガン州の最高裁判所は「マリファナ薬局は非合法」との判決を下した。それを受け、薬局オーナーらにはライセンスの取得、身分証明書の提供など規制への対応が求められるようになった。そのエリアは工業・商業地区内に限定され、学校やリカーショップから1,000フィート(約300m)の範囲内での営業が禁止された。結果、22の薬局が店を閉じることになったという。

ジョルダーノがマリファナ薬局に魅了され始めたのは、2016年1月頃のことだった。数店舗の薬局が目に止まり、あちこちにあるその存在に気付きはじめた。古いヘアサロンや普通の薬局の中にあることもあれば、ストリップクラブに併設している店舗もあった。いったん気づくと、運転中であっても「そこに1件、あそこにも1件…といった感じになる」と、ジョルダーノは言う。

デトロイトには、およそ150のマリファナ薬局がある。ジョルダーノは1~7月の間、シカゴにある自宅からデトロイトまで6度足を運び、ハッセルブラッド「H5D-50」を抱えて、街を歩き回った。1/8秒~3分まで、さまざまな露出時間を使い分けて撮影を行い、あとは「Photoshop」を使って3~4パターンの露出を組み合わせる。手法的にはHDR(High Dynamic Range Imaging)とよく似ているが、仕上がりはそれ以上のものだ。

マリファナに対する考え方は変化していく。その変化に合わせながら、都市は経済的・文化的アイデンティティを再構築しようともがいている。そうした「独特な瞬間」を、彼の数々の写真は捉えているのだ。

LAURA MALLONEE

最終更新:9/4(日) 21:10

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