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グーグルがIoTプラットフォーム構築へデジタルホームで先行するアマゾンを追う

ダイヤモンド・オンライン 9月5日(月)6時0分配信

● 「エコー」で先行するアマゾンを追う

 グーグルが、本格的なIoTプラットフォームを整理するために動いている模様だ。

 これは、先だってアルファベット傘下のネストのエンジニアの一部が、同じくアルファベット傘下のグーグルへ移籍したことで明らかになったもの。これまでネストやグーグル内でバラバラに進んでいたIoTやスマートホームのための事業を一本化することも考えられる。

 ネストのエンジニアらが移籍した先は、グーグル・ホームのグループ。グーグル・ホームは、今夏グーグルが発表した家庭用デバイスで、音声入力によってインターネットから調べ物をしてもらったり、インターネットに接続された家庭内の機器の操作を委ねたりできる製品だ。

 同様の製品ではアマゾンが先行しており、同社のエコーは大人気製品となったばかりでなく、各社と連携しテレビ、電球、サーモスタット、ガレージのドアなど、さまざまな家庭内の機器と連動するようになっている。ソフトウェア面でも、オンラインのストリーミング音楽を聞くこともできる。

 年内の発売が予定されるグーグル・ホームの発売は、ちょっと大きめのマグほどのサイズで、機能はエコーに似たものになると思われる。グーグルもこのグーグル・ホームをハブにして、さまざまなデバイスを操作できるようにし、今後ハードウェア、ソフトウェア会社と提携を結ぶことが予想されるだろう。

● ネストをはじめとする ポートフォリオを整理・統合

 グーグルは、これまでもIoTやスマートホームに関連したイニシアティブを打ち立ててきた。たとえば、2011年には、「Android@Home」を発表、ハードウェアをアンドロイドのスマートフォンからコントロールできるとした。真っ先に、スマート電球が出てくるはずだったのだが、たった1年後の2012年にこのイニシアティブは不発に終わったことが伝えられている。

 同社はその後、2014年にネストを32億ドルで買収した。ネストはインターネットに接続したサーモスタットで、AI的な学習機能も持つ製品。住人の生活パターンを学んで、自動的に設定温度を調整したり、節電モードを提案したりするというものだ。IoTの先駆的製品として注目を集めた。

 だが、当初の注目とは裏腹にネストは開発の遅れや売り上げ不振で、今年になって組織再編を行った。元アップル出身で、何代ものiPod開発を指揮した経歴を持つ共同創業者のトニー・ファデルも辞職した。

 ネストは、インターネット・カメラのドロップキャムを買収しており、ネスト自体がグーグルのIoTを率いると考えられていた。そのために、「Works with Nest」というイニシアティブも運営しており、住人が不在になると電灯が消えたり、アマゾンのエコーからネストを操作したりといったことがすでに可能になっていた。

 一方、グーグル側では、IoTプラットフォームのBrillo(ブリロ)とプロトコルのWeave(ウィーブ)を発表しており、すでにASUS、インテル、マーヴェルなどが連携を明らかにしている。

 今後は、これらをグーグル・ホーム中心に統合し、他社も参加しやすい明解なIoT戦略として打ち出してくるだろう。

 IoTは、世間で騒がれている割には、一般家庭が使いやすいプラットフォームやインターフェイスが依然として欠けている分野だ。グーグルが態勢を整えることで、業界が大きく変貌することも予想されるのだ。

瀧口範子

最終更新:9月15日(木)22時40分

ダイヤモンド・オンライン

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