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米利上げがもたらす「世界同時株高」への期待

会社四季報オンライン 9/5(月) 19:41配信

 先週末、米国で雇用統計が発表され、非農業部門従事者数の増加が予想を下回った。その前日となる1日に発表されたISM(米サプライマネジメント協会)製造業景況感指数も予想を下回り、好不況の分かれ目とされる50を下回った。決して悲観する数字ではないが、米国の利上げに対する思惑で為替相場が動き、日本株式市場にも影響がありそうだ。

 ただ、米国株が上昇し、為替が円安となったこともあり、5日の日経平均株価は大きく買われる展開となり、3カ月ぶりに1万7000円台を回復した。

 前回も述べたように、2015年8月の急落や今年1月の急落時には、米国の利上げが取りざたされると、リスク回避の動きとして円高になるという状況だった。しかし、今回は「9月の利上げ確率が高まった」と伝えられたにもかかわらず、円安になっている。

 米国の景況感は決してよくはない。が、「利上げへの懸念から景況感が悪くなり、景況感が悪くなると利上げが遠のく。そして利上げが遠のくと景況感が好転し、景況感が好転すると利上げが取りざたされる」というような堂々巡りとなっている感もある。

 利上げが取りざたされても景況感が悪化せず、株式市場も堅調となれば、米国でも利上げ=ドル高が容認されたというように見てもいい。まさに先週末の状況がそうなりつつあるのではないか。

■ 日本市場にとっての利上げ影響

 では、日本の株式市場にとって、米国の利上げを懸念する必要があるのだろうか。利上げによって円高ではなく円安になるということであれば、好感される。米国の利上げが円安要因ということは、米国の景気が好調で利上げをしても特に問題はなく、世界的な景気鈍化懸念もないと市場が考えていることになる。そして米国内でもドル高を嫌気する動きが限定的であるということで、日本市場にとって非常に好都合だ。

 加えて、日銀のETF(上場投資信託)買いが株価の下支えになると期待され、円安に振れれば「インバウンド」需要も期待できる。さらに、持ち高調整とみられる手仕舞い売りに押されて下げた食品株や医薬品株なども底入れ感が出てきており、全体に修正高が大いに期待される。

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最終更新:9/5(月) 20:01

会社四季報オンライン

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