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ゴジラが都心を破壊すると日本の景気は回復するのか?(塚崎公義 大学教授)

シェアーズカフェ・オンライン 9/6(火) 5:00配信

シン・ゴジラという映画が流行っているようですので、ゴジラに関する頭の体操をしてみましょう。もし、本当にゴジラが上陸したとして、都心部が壊滅的な打撃を受けたとしたら、日本経済はどうなるでしょうか。前提として、人々は避難していて無事だとし、ゴジラは激闘の末に退治されるとしましょう。

■短期的には経済が大混乱
都心のオフィスビルが壊滅的な打撃を受ければ、日本経済は大混乱に陥るでしょう。大企業の本社機能が集中しているビル群が倒壊すれば、各社の指揮命令系統が混乱したり重要な書類が消滅したり、大混乱に陥るはずです。

破壊されたビル等の再建が必要ですから、建設資材等は高騰するでしょう。大阪、名古屋などに仮の本社が設置され、多くの社員が移動することになりますし、住居を破壊された人々も新しい住まいを確保する必要が出てきますので、不動産の賃料は高騰するでしょう。

生産が滞り、輸出が減り、輸入が増えるでしょう。復興資材などの輸入も増えるでしょう。その結果、経常収支は赤字になるはずです。もっとも、日本は巨額の対外純資産を持っていますから、短期的な経常収支赤字に際して外貨不足に陥ることはないでしょう。

■円安、インフレは、ある程度で止まるはず
被害が都心だけであれば、製造業の生産は大きな打撃は受けないでしょうから、短期的な混乱が収まるとともに元通りの生産体制、流通体制となり、輸出も再開されるでしょう。

したがって、円安は無限には進行しないでしょう。世界的な投機資金に翻弄されて短期的にオーバーシュートする事はあり得ますが、その後はある程度の水準で安定するでしょう。イメージとしては、1ドル150円から200円といった所でしょうか。

インフレも、不動産関連、建設資材関連が高騰するほか、ドル高円安による輸入品価格の上昇はありますが、生産や流通が速やかに復旧するのであれば、それほど深刻化はしないでしょう。イメージとしては、消費者物価は3割から5割上昇、といったところでしょうか。

株価については、「災害は買い」といった格言もあるようなので、予想は非常に困難ですが、一時的には売られる事があっても、日本経済が全体として壊滅的な被害を受けるわけではないので、遠からず戻るでしょう。

短期的には、国民生活が苦しくなることは避けられないでしょう。何と言っても、今までよりも少ない住宅やオフィスビルを今までと同じ人数で使うわけですから。しかし、以下で述べるように、それも遠からず元に戻るかも知れません。もちろん、人により受ける影響は大きく異なりますが、日本経済全体としては、それほど悪くない未来が待っているかも知れないのです。

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最終更新:9/6(火) 5:00

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