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南鳥島沖に大量のレアメタル…資源大国への期待も

政治山 9/6(火) 11:50配信

 日本の排他的経済水域(EEZ)にある南鳥島沖の深海約5500メートルの海底に、コバルトやニッケルなどのレアメタル(希少金属)を含む「マンガンノジュール」と呼ばれる資源が大量に存在することが、海洋研究開発機構や東京大学などの研究チームによる調査で確認されました。

国内消費1600年分のコバルト埋蔵量

 調査のきっかけは2010年5月。海洋研究開発機構が海底火山を音波で探査していたところ金属反応があり、潜水調査船で確認したところ、大量のマンガンノジュールが見つかりました。研究チームは今年4月、一帯を本格的に探査し、調査船からの映像と現物の採取を行い、直径5~10センチ程度の黒い球形のノジュール(団塊)が海底を埋め尽くしていることが確認されました。

 音波による探査の結果、九州の面積よりも広大な4万4000平方キロメートルの範囲に資源が眠っていると見られます。スマートフォンなどの高性能バッテリーに使われているコバルトの量は、国内消費量の1600年分に及ぶと想定されます。

日本近海に眠る300兆円の「宝の山」

 レアメタル(希少金属)とは、非鉄金属のうち流通量が少ない金属のことを指し、明確な定義はないものの一般に認識されている元素は47種類。うち希土類17種類はレアアースと呼ばれます。産出地は世界でも中国やアフリカ諸国、ロシアなどに限られ、産出国の政策などによって価格が大きく変動します。

 日本のEEZ内にはマンガンノジュールのほか、海底熱水鉱床やコバルト・リッチ・クラスト、メタンハイドレートなどの海底資源が豊富に含まれており、総計300兆円の市場価値に相当すると積算されています。海底熱水鉱床はマグマ活動のある場所に海水が染み込み、熱せられた海水によってマグマや地殻の元素が抽出され、冷却した金銀銅などの金属類が沈殿している鉱床です。コバルト・リッチ・クラストは、鉄やマンガンを主成分とするマンガンノジュールよりもコバルトを豊富に含む鉱物資源です。

商業化には多くの課題も

 メタンハイドレートは、メタンと水が混じった氷状の海底資源で“燃える氷”とも表現されますが、氷ではありません。世界中の海に広く分布しますが、特に日本の近海に多く存在し、新エネルギーの期待も高く、安倍政権でも2018年度をめどに商業化を目指す海洋基本計画を閣議決定(2013年)しました。2014年12月には、日本海側で地質サンプルの採取に成功し「日本の研究は世界最先端」ともてはやされました。

 一方で、こうした海底資源は莫大な採掘コストや環境に及ぼす影響など簡単には克服できない課題も多く、商業化は技術革新も踏まえて10年以上はかかるとも言われています。

最終更新:9/6(火) 11:50

政治山

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