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首位打者ほぼ確定の角中、断トツの打率を残せる理由――「心」よりも「体と技」

ベースボールチャンネル 9/6(火) 11:00配信

角中が最も重要視する要素

 残り18試合を残して、ほぼ首位打者のタイトルは手中に収めたといっていい。
 千葉ロッテのヒットメーカー、角中勝也がリーグダントツのアベレージを残し、首位打者争いを独走している。

 2ストライクに追い込まれてからノーステップ打法にするなど、特異な技術力の持ち主だが、これまでのところ、彼の技術論はほとんど語られていない。

 一時は、角中を除くパリーグの規定打席到達全打者が3割を切るなか、なぜ、角中だけがこれほどの結果を残すことができるのだろうか。

「何にも変わっていないすね。去年から何が変わったかとか聞かれますけど、体の状態がいいというくらいで、本当に何も変えていないんでね……」

 寡黙な雰囲気のする角中は、実は雄弁なのだが、この言葉にもあるように自ら多くを語らない男である。
 しかし、この言葉の中にも、今季好調のヒントは隠されている。
 
 それは「体の状態がいい」という言葉だ。
 角中がもっとも重視するのがこの体の状態だ。
 
 それは次の言葉に集約される。

「心・技・体が重要だって言いますけど、僕はメンタルで抑えられたとは考えないタイプです。大量得点差の時は、もう少し集中しておけばよかったということがあるかもしれないですけど、誰だってグラウンドに行けば気合は入るものだし、メンタルで結果を出せるとは思わないです」

 野球にメンタルは関係ない。
 抑えられたのは、配球はもちろん、技術で抑えられた。
 野球選手としての結果を、そこにもっていくのが、角中の野球理論なのだ。

「里崎さんがおっしゃられたことがあって、僕も一緒やなって思ったんですけど、僕は心・技・体ではなく、体・技・心です。心はそんなに重要じゃない。誰だってバッターボックスに入れば気合は入る。それよりも、体と技。里崎さんがその話をされていて、すごく納得しましたね」

四球に対する考え

 昨年から角中はバッターボックスでの意識を少しだけ変えている。
 それも、メンタルとは別問題での意味だ。

 というのも、もともと角中は四球が多いバッターだった。
 2014年には四球数が三振数を上回るという味のある数字を残している。いかに投手との勝負で負けていないかを指し示す数字だといっていいだろう。

 しかし、角中はその記録を認知しつつ、そこは変えなければいけない要素だと昨年のシーズン序盤にこう話をしている。

「その数字にこだわりはなく、逆に、悪い意味で四球を選びすぎたと思っています。打てる球を見逃していたり、打ち損じてファールになって、結果、四球を選んだ形が結構あったんですよ。その数字はいいことでもあり、同時に悪いことでもあると感じています。そこを変えていけば、もっと率が上がっていくと思う」

 そして、その成果をこう振り返っている。

「結局、去年はケガをしてしまって1カ月空いてしまったので打率が3割に届かなかったんですけど、技術力も含めて、あのまま試合に出続けていたら、普通に3割は打てていたと思います」

 今季は序盤からその意識を持ち続けている。
 角中が四球よりも安打に意識を向けたのは、当然、自身のチーム内での立ち位置を認識してのことである。

「今季は3番を中心に、5番とかを打たしてもらっている。僕のタイプ的には、1番か2番ですけど、チーム事情的にそこを打っている以上は、四球だけではいけないかなと思っています。しっかり打てるようにと思って心がけています」

 初球スイング率が低い水準にある角中だが「昔は最初から初球は見逃すつもりでしたけど、今は結果的に見逃しているだけで、打ちにいっての見逃しなので、全然中身が違う」と角中は力説している。

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最終更新:9/6(火) 11:00

ベースボールチャンネル

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