ここから本文です

U-16日本代表の超逸材、平川怜をご存知ですか?

SOCCER DIGEST Web 9/6(火) 17:17配信

FC東京U-18で主軸を担う最高傑作。

 試合後にふと、こんな質問をした。海外のどんな選手が好きで、プレーの参考にしているのかと。なんだかんだ言っても16歳の青年だ。きっと楽しげに答えてくれるだろう。
 
 平川怜の回答はこうだった。
 
「(アンドレス)イニエスタのプレーは好きですね。でも、特別に誰ってのはないですよ。そのひとにしかできないプレーってあるじゃないですか。それを見つけるのが楽しいし、真似できるんだったら真似をする。そんな感じです」
 
 ユニークな言い回しだ。独特の感性があるのだろう。どんな質問を投げかけても理路整然と受け答えし、しっかりと自分の言葉で説明ができる。そういえば高校時代の中村俊輔と遠藤保仁もこんな感じだったなぁと、残像を重ねてしまった。
 
 高校1年生ながら、FC東京U-18で主軸を担う最高傑作だ。地元・調布の上原サッカークラブからFC東京U-15むさしに入団し、この春にU-18へ昇格。プレミアリーグEASTのなかでも指折りのタレント集団の一員となったが、平川は瞬く間に定位置を確保し、佐藤一樹監督の信頼を勝ち取った。
 
 プレミアでは開幕戦から途中出場を続け、4節の柏U-18戦で初先発を飾る。以降は代表遠征などで不在だった時期を除き、つねにセントラルMFのレギュラーの座を維持してきた。8月の日本クラブユース選手権でも大車輪の活躍を披露し、チームの8年ぶりの戴冠に貢献。準決勝の川崎U-18戦で決めた逆転弾はすでに語り草だ。ペナルティーアーク手前でボールを受けると左に持ち出し、3人のマーカーを引きずりながら切れ込み、豪快に左足で蹴り込んだ。
 
 ファンにどんなプレーを見てほしいかと尋ねると、平川は「テクニックがあるところ。しっかり周りを見て、いい判断でプレーするところ」とはっきり答えた。重心の低いボール運びや気の利いた散らしのパスも絶妙で、U-18に上がってからは守備力の向上に取り組み、いまや球際の強さやボール奪取力も強みと言っていいだろう。それらすべてのプレーのベースになっているのが、天才的なポジショニングだ。ボールがこぼれてくる場所、パスを引き出せる場所、敵のプレーを限定できる場所を的確に捉え、無駄な動きがじつに少ない(やはり遠藤を彷彿させる)。佐藤監督は「チームに落ち着きをもたらせる選手」と評する。
 
 だが日曜日のプレミア(流経大柏戦)では、70分で交代を命じられた。チームは3-1の快勝を飾ってリーグ首位に躍り出たが、イメージしていたプレーをピッチ上で体現できなかったもどかしさがあったのだろう、憮然とした表情でこう切り出した。
 
「パフォーマンスには納得してないですし、みんなに助けられました。相手がロングボールを入れてくるのは分かっていたし、僕がセカンドをしっかり拾わないと、ああやって押し込まれてしまう。プレミアのプレッシャーには慣れてきましたし、いい時は90分でもやり切れる。でも今日みたいに修正できない試合があるし、毎回できないのはまだまだってことです。スタミナも集中力も足りない。もっと前線に絡んで結果も出していかないと」
 
 どこまでも貪欲だ。この日は3年生の鈴木喜丈と中盤の底でコンビを組んだ。今年はU-23チームの一員としてJ3での戦いに重心を置いており、来春のトップ昇格が内定している攻守の要だ。平川にとっては身近にいる教本であり、「とにかく見えているものが広い。攻撃でも守備でも存在感があるんで、盗めるだけ盗みたい」と刺激を受けている。
 

「中学生だよね?」市船指揮官も感嘆する久保建英の存在感。帰国後1年半の成果はどこに?

1/2ページ

最終更新:9/6(火) 20:28

SOCCER DIGEST Web