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ついにスマホブームは終わるのか?

JBpress 9/6(火) 6:00配信

 米国の市場調査会社、IDCがこのほど公表した最新リポートによると、今年のスマートフォンの年間出荷台数は約14億6000万台となり、昨年からの伸び率がわずか1.6%にとどまる見通しという。

■ 先進国市場で成長止まる

 その主な理由は、先進国市場(米国、カナダ、日本、西欧)の出荷台数が落ち込むと見られていること。一方で新興国市場(日本を除くアジア太平洋地域、中・東欧、中東およびアフリカ、中南米)は今後もプラス成長が続くと同社は見ている。

 IDCが予測する2020年までの出荷台数の年平均成長率(CAGR)は、先進国市場がマイナス0.2%。これに対し新興国市場はプラス5.4%で推移するという。

 米アップルが「iPhone」の初代機を発売した2007年以降、世界のスマートフォン市場は急成長を続けてきた。例えば、IDCの6月のリポートによると、2014年における出荷台数の前年比伸び率は27.8%、昨年は同10.5%。

 IDCはこの時点で、今年の伸び率が3.1%にとどまるとし、伸び率が1桁台になるのは同社が統計を取り始めて以来初めてのことだと報告していた。

 しかし同社は今回これを1.6%に下方修正した。

 この話題について報じている米ビジネス・インサイダーの記事は、「もしこの予測が正しければ、iPhoneの登場から9年。世界のスマートフォン市場はついに、そのブームが終わることになる」と伝えている。

 IDCによると、スマートフォン市場は今、急速に既存ユーザーの買替え需要への依存度が高まりつつあるという。

 その一方で技術革新は停滞気味で、消費者はある程度の性能を備えるスマートフォンで満足するようになっている。そうした中、メーカーや通信事業者は、下取りプログラムなどを実施し、販売促進と買い替え周期の短縮を図っている状況だという。

■ iPhoneの年間出荷台数、初の前年割れか? 

 ただ、たとえかつてのような急成長が見込めなくても、市場は安定した状態が続くと見られている。IDCの予測によると、今後5年間のスマートフォン市場全体の年平均成長率は4.1%。

 また今年の出荷台数予測をOS(基本ソフト)別に見ると、「Android」が12億4620万台、「iOS」(iPhone)が2億380万台。「Windows」が720万台。その前年比伸び率は、Androidが6.7%、iOSがマイナス12%、Windowsがマイナス75.2%。

 このうちアップルのiPhoneは、まもなく発売される2016年モデルがマイナーチェンジにとどまり、大幅なデザイン刷新があるのは10周年となる来年のモデルと見られている。

 IDCはこのことが、iPhoneの年間出荷台数が今年初めて前年実績を下回る理由だと分析している。ただし、iPhoneは出荷台数は来年以降回復し、2020年には約2億5000万台にまで拡大すると同社は予測している。

■ ファブレットの比率が拡大

 IDCはこのほかの市場動向として、スマートフォンの画面サイズと価格についても調査している。

 それによると、ファブレットと呼ばれる5.5インチ以上の大型スマートフォンは今後も引き続き伸び、その市場全体に占める出荷台数比率は今の約4分の1から、2020年には3分の1にまで拡大するという。

 ただ、今後はアップルや韓国サムスン電子、韓国LGエレクトロニクスなど大手の旗艦モデルだけでなく、様々なメーカーから「大手の旗艦モデル風」の低価格端末が数多く市場投入されるという。

 これにより、昨年時点で419ドルだったファブレットの平均販売価格(ASP)は2020年には304ドルと、約27%低下する。これに対し5.4インチ以下の一般的な端末の価格は264ドルから232ドルと、約12%の低下にとどまるとIDCは予測している。

小久保 重信

最終更新:9/6(火) 6:00

JBpress

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