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【MLB】田中将大が高く評価される最大の理由。球団史上5人目の3年連続12勝以上より価値ある「負け数の少なさ」

ベースボールチャンネル 9/7(水) 11:00配信

プレーオフ進出を逃したとしても責められない

 負けない男の面目躍如といったところか。ニューヨーク・ヤンキース・田中将大が5日のブルージェイズ戦で自身5連勝となる12勝目(4敗)を挙げた。

 初回に先頭から連続長短打を浴び、いきなり先制点を許した。その後も毎回安打を打たれながら、身上の粘りの投球でしのぐ展開。結果的に6回1/3を2失点で、チームは逆転勝ちを飾った。

 これで今季は28試合に先発し、12勝4敗、防御率3.11。田中は登板後に自らのブログで「今日は全く良い投球ができず、精神的にもタフな試合になりました。悪かったところを修正して、次は良いピッチングができるようにまた調整していきます」と述べた。

 自らは反省の弁が口を突いたが、ここ数試合の安定感から地元メディアは擁護的だ。『ニューアーク・スターレジャー紙』電子版は「ヤンキースはプレーオフを逃すかもしれないが、田中を責めることはできない」の見出しでエースの活躍を評価した。

「田中は最近6試合は5勝0敗、防御率2.08と安定感が抜群だ。プレーオフ進出へチームは厳しい状況だが、これは田中の過ちではない」

 シーズン半ばに主力の大量放出に走るなど、過渡期を迎えたチームにおいて孤軍奮闘する姿を素直に評価。その上で「これで田中はデビューから3年連続で12勝以上。これはヤンキースの投手では史上5人目のことだ」と貢献度を伝えた。

負けが少ない=チームへの貢献度

 田中は1年目の14年が13勝5敗。2年目の15年は12勝7敗という成績だった。3年間通算では現在37勝16敗。1人で実に21勝もの「貯金」を作り出している。この数字こそが、田中が「負けない投手」といわれるゆえんであり、最も評価されてしかるべきものだ。

 他の日本人投手とこの「貯金」を比較してみよう。

 レンジャーズ・ダルビッシュ有(実働4シーズン)44勝29敗=貯金15
 マリナーズ・岩隈久志(実働5シーズン)61勝36敗=貯金25
 黒田博樹(実働7シーズン)79勝79敗=貯金0
 野茂英雄(実働12シーズン)123勝109敗=貯金14
 松坂大輔(実働8シーズン)56勝43敗=貯金13
 大家友和(実働10シーズン)51勝68敗=借金17

 みな、田中よりも実働シーズンが多い投手だが、貯金で田中を上回っているのは岩隈だけ。他の投手は軒並み13~15前後に落ち着き、ドジャースとヤンキースで長年ローテーション投手として活躍した黒田にいたっては0となっている。

 米スポーツブログ『ファンサイデッド』では、「田中は16年のチームMVPに選ばれる資格がある」と指摘している。「9月を迎えた時点でサイ・ヤング賞候補の上位5人に入る活躍をみせている。何より負けが少ないのが他の投手にはない強み。チームへの貢献度が高い裏返しだ」と触れた。

 どれだけ三振を奪っても、防御率が素晴らしくても、どれだけ試合をつくっても、チームが負けては意味がない。「負けない投手」。先発ローテーションでまわる限り、何よりも評価されるべきポイントの一つだろう。

ベースボールチャンネル編集部

最終更新:9/7(水) 11:00

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