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長谷部誠と本田圭佑。タイ戦でハッキリ見えた日本の「修正ポイント」

webスポルティーバ 9/7(水) 15:00配信

 1-0で迎えた後半26分、タイの10番、ティーラシル・ダンダのシュートをGK西川周作がファインセーブで止めていなければ、まさかの大事件に発展していたかもしれない。ひと言でいえば、西川に救われた試合。よいか悪いかを問えば、悪い試合だったにもかかわらず、監督の機嫌は上々だった。

【写真】多大な功労者の本田圭佑と長谷部誠だが……

 タイでの試合後の記者会見では、若手に機会を与えたいとか、競争させたいとか、チーム内に競争原理が働いていることも力説したハリルホジッチ。

 だが、こちらにはそれが説得力のある言葉に聞こえてこなかった。

 競争原理が働いている場所は限られている。長谷部誠とコンビを組むもう1人の守備的MFと、4-2-3-1の3の左。この日のタイ戦ではCFも岡崎慎司ではなく浅野拓磨が起用されたが、せいぜいその程度だ。

 何より、競争原理を発生させる場所がズレている。そっちより先にこっちだと言いたくなる場所がある。ここにきてそれは鮮明になった。守備的MFなら競わせるべき対象は大島僚太と山口蛍ではなく、不動のスタメンでキャプテン、長谷部誠のほうだ。

 清武弘嗣、宇佐美貴史、原口元気が競い合う恰好になっている4-2-3-1の3の左も然り。見直すべきはそこではない。それ以上に、4-2-3-1の3の真ん中と右のほうが問題に見える。不動のスタメンである香川真司と本田圭佑こそ、メスを入れるべき箇所になる。

 UAE戦後の原稿でも触れたが、とりわけ本田は困った状態にある。ポジションをフリーに移動し、王様のように振る舞う姿こそが、攻撃を滞らせる一番の原因だ。マイボールに転じるや、真ん中に入り込むと攻撃のルートはグッと狭まる。そして展開を経ずに、真ん中周辺にボールが流れていくと、その瞬間、期待値は半減。そこのところは相手もガッチリ守りを固めているので、崩し切ることはほぼ不可能だ。得点の可能性は限りなく低下する。

 弊害はまだまだあるが、それはともかく、惜しいシーンは作れる。この日のタイのように、相手のレベルが落ちれば、シュートにも何とか持っていくことができる。だが、ゴリ押しなのでゴールの枠を正確に捉えることは難しい。決定力の問題ではない。ゴールが決まらない原因は、何より攻めるルートのまずさにある。

 タイ戦の前日の記者会見で、UAE戦の戦いに触れたハリルホジッチは、「25本シュートを放ち、13回惜しいシーンを作った。16m以内のシュートも17本放っている。統計上、どの国にも劣らないビッグチャンスを作り出していた」と胸を張った。だが、タイ戦後の記者会見では一転、決定的機会を再三逃した理由について問われるや「集中力の欠如」を口にした。

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最終更新:9/7(水) 15:00

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