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【西部の目】ハリルJ、山口蛍起用でリスク回避。非効率な攻撃。ハイクロス多用なら空中戦に強い選手を

フットボールチャンネル 9/7(水) 11:10配信

 9月6日、2018ロシアW杯アジア最終予選タイ戦に臨んだ日本代表。UAE戦とは違い相手の攻撃の目を摘む慎重な戦いぶりを見せた。数多くのチャンスを作りながらそれをものにできない現状からすれば、相手のチャンスを減らすことは現実的な方策と言えそうだ。(文:西部謙司)

【W杯アジア最終予選】各グループステージ順位表

山口蛍の起用。UAE戦になかった「慎重さ」

 ほぼ勝っただけの試合だが、予選は通過することがすべて。山口蛍を起用したのが当たり、タイの攻撃を早い段階で潰せていた。日本の攻撃力でタイの守備を崩せない、チャンスを作れないという事態は想像できず、守備でボロを出さなければ良いだけ。その点では油断なくタイの攻撃を抑え込んでいた。

 カウンターを狙ってくる相手に対して、まずそこを潰して相手のチャンスをゼロに近づけようとした戦い方は評価できる。UAE戦では足りなかった「慎重さ」がタイ戦にはあった。

 今回の予選、日本はおそらくすべての試合でボールポゼッションにおいて優位になるが、それで有利に試合を進められるわけではない。タイ戦でも10回はあった決定機を外し続けた。これだけフィニッシュの効率が悪いと、ポゼッションや攻め込みの回数は結果に直結しない。相手のチャンスをゼロに近づけるほうが先決になる。

 後半に1回だけタイに決定機を与えたが、GK西川周作のファインプレーで失点を免れた。終盤に自陣でのミスを連発させる危うさはあったものの、全体的には素早い守備への切り替えと山口の迎撃守備で何もさせなかった。

 後半15分あたりからタイの足が止まり、中盤がガラ空きになっていた。日本はチャンスの作り放題。立て続けに決定機を作った。あれだけプレッシャーがなければ中央でもサイドでもチャンスは作れる。

決定機はハイクロスから。空中戦に強い選手も必要か

 タイがまともに守れていた前半の決定機は5回、ハイクロスからの原口元気のゴールのほかには、やはり酒井宏樹のハイクロスを本田圭佑がヘディングシュートしたシーンが惜しかった。ただ、相手のDFがもう少し空中戦に強かったら、はね返されていたかもしれない。次回からは中央に空中戦に強いFWを招集したほうがいいのではないか。

 UAE、タイとの2試合で日本の決定機はほとんどサイドからのクロスボールだった。ロークロスもあるが、多くはハイクロスである。しかし、競り勝てそうなFWが本田ぐらいしかいない。日本の攻撃にハイクロスのイメージは薄いが、現実的にそうなっているのだからゴール前の高さと強さを増強したほうが効率はいい。本田もサイドで消耗させるより、中央で起用したほうがいいかもしれない。

 最終予選の鍵は守備を固める相手からいかに得点するかだと思っていたが、どうやらそうではないようだ。基本的にはロースコア、いかに僅差の勝負を制するかという試合になっている。

 まずは相手の攻撃を防ぐこと。ボールポゼッションの優位性を生かして、相手に攻撃の機会をなるべく与えない。カウンターアタックを未然に防ぐために守備への切り替えを早くする、カウンターリスクの高い中央突破に固執しない、絶対に中盤を空けない、自陣でのリスクは避ける、相手の重要な攻め手には万全を期して臨む……相手のチャンスをゼロに近づけることに注力すべきだ。やるべきことはタイ戦の延長にある。

 日本のフィニッシュは確かに効率が悪いけれども1点とる力はある。1-0ないし2-1の勝利を目指して、あくまでも慎重に丁寧に戦って勝ち点を積み上げていきたい。

(文:西部謙司)

フットボールチャンネル

最終更新:9/7(水) 12:46

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