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安倍首相もうらやむ山口代表 5選のウラに公明党の人材難

週刊文春 9/8(木) 12:01配信

 安倍晋三自民党総裁の任期延長問題で揺れる自民党をよそに、公明党の山口那津男代表(64)が9月17日の党大会で、無投票で5選される。在任期間は既に7年。就任した2009年は、太田昭宏前代表の衆院選落選に伴う「暫定党首」ともみられたが、公明党代表としては、前々任の神崎武法氏の約8年の記録を抜くのは確実だ。

 公明党の代表選に複数の候補が出馬した例は結党以来、一度もない。

「トップは支持母体の創価学会と、党の協議で決定するのが通例」(党関係者)

 山口続投に、誰も異論はない。問題は後継者難だ。ずっとコンビを組んできた井上義久幹事長も69歳。公明党には、議員任期中に66歳を超える場合は原則公認しないとの内規があったが、2年前の衆院選で、69歳に変更。

「井上氏や太田氏、漆原良夫中央幹事会会長ら有力幹部がそろって引退せざるを得なくなるためにあわてて、変更したのです」(同前)

 井上氏本人も何度となく人事のたびに、「もう潮時だ」と周辺に漏らしているが、今回も「自民党の老練な二階俊博幹事長に対抗するには、ベテランの井上氏しかいない」(党中堅)との理由で、留任が有力視されている。

「ポスト山口」で名前があがるのは石井啓一国土交通相、斉藤鉄夫幹事長代行、高木陽介経産副大臣らの1993年初当選組。この選挙では当時の市川雄一書記長の下、大幅な世代交代が図られ、「将来の党を担う黄金世代」との期待が強かったが、学会と党の評判は「帯に短し、たすきに長し」。

「石井氏は人望に乏しく、斉藤氏は人柄温厚ながら決断力がなく、高木氏は策士すぎる」とは、ある幹部の寸評だ。

 さらに93年初当選組では赤羽一嘉氏や上田勇氏らも伸び悩んでいる。旧公明党はその後、96年には小沢一郎氏が率いた新進党として衆院選を戦ったこともあり、学会関係者は「2000年衆院選以降の議員は、それ以前の議員たちとは質が異なる。なんとか93年組で引き継いでもらうしかない」と頭を抱える。

 あるOBは「公明党はこれまで、常に“プリンス”と呼ばれる後継候補がいたが、今は見当たらない。学会の池田大作名誉会長の健康問題もある。いざという時は、党は存亡の危機を迎える」と懸念を隠さない。「山口長期政権」のウラには、たくさんの問題が眠っているのだ。


<週刊文春2016年9月15日号『THIS WEEK 政治』より>

「週刊文春」編集部

最終更新:9/8(木) 12:06

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