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3連勝のヴィッセル神戸。初の栄冠へ、カギを握るのは「元・問題児」

webスポルティーバ 9/8(木) 14:30配信

Jリーグセカンドステージ

逆転優勝を狙うキーマン(2) ヴィッセル神戸

 1stステージは勝ち点20にとどまり、12位と低迷したヴィッセル神戸だが、2ndステージは第10節を終えた段階ですでに19ポイントを獲得し、首位の川崎フロンターレに勝ち点3差の5位につけている。とりわけここ3試合は、FC東京、ガンバ大阪、浦和レッズと今季のACL出場組を次々に撃破し、3連勝中と波に乗る。残り7試合、逆転優勝の可能性を秘めた神戸の躍進の要因は、果たしてどこにあるのか――。

【写真】ネルシーニョ監督との出会いが大きな転機となったDF岩波拓也

 1stステージからの最大の変化は、失点の数に見出せる。17試合で25失点だった1stステージから、2ndステージは10試合で10失点と、大幅に減少。FWペドロ・ジュニオール、FWレアンドロの強力2トップを擁し、本来は攻撃面に特長のあるチームだが、今の神戸のストロングポイントは、強度を高めた守備組織にあるのは間違いない。

 その一因となっているのは、新加入選手の存在だろう。神戸は2ndステージを前に、インテルナシオナルからMFニウトン、浦和からDF橋本和(わたる)を獲得。前者は攻撃の起点を担うセントラルMFで、後者は攻守にハードワークをいとわない左サイドバックだ。

 ニウトンは攻撃的なタイプのタレントだが、ボールが収まるために危険な失い方をせず、守備陣の負担を軽減している。また、ボランチでコンビを組むMF三原雅俊が守備に専念できるようになり、ミドルゾーンにおける攻守の役割分担がはっきりしてきたことも、守備力向上の要因となっている。

 一方の橋本は攻め上がりに特長があるものの、守備意識をより高く持ち、相手のサイド攻撃を封じる役割をまっとうする。無理に攻め上がらず、最終ラインのバランスを崩さないプレーが、隙を見せない神戸の戦い方を可能としているのだ。

 そして、最終ラインの軸を担うのはDF伊野波雅彦。今季加入した元日本代表は、シーズン当初こそやや不安定だったものの、徐々にネルシーニョ監督が求めるスタイルにフィット。2ndステージに入り安定感を高め、チームの躍進を後方から支えている。

 また、GKキム・スンギュの存在も特筆すべきだろう。韓国代表にも名を連ねるこの守護神は、長いリーチと鋭い反射神経を生かして好守を連発。とりわけ第9節のG大阪戦ではPKストップを含め、相手の決定機を次々に封じる圧巻のパフォーマンスでチームに勝利をもたらしている。一方で第4節の湘南ベルマーレ戦では、鋭いロングフィードでレアンドロのゴールを演出するなど、神戸の持ち味であるカウンターを導く役割を担っている点も見逃せない。

 こうした後方の安定性が、破壊力を秘めた攻撃陣の能力をうまく引き出していると言えるだろう。最終ラインが身体を張って守り、ニウトンを経由して、前線の個の能力にかける。一見すると攻守分断型のサッカーだが、見方を変えれば、それぞれが持ち味を発揮しやすいスタイルを体現しているとも言える。

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最終更新:9/8(木) 15:08

webスポルティーバ

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