ここから本文です

なでしこジャパンは再び世界の舞台に立てるのか。高倉監督と鮫島が語った方向性

SOCCER DIGEST Web 9/8(木) 16:30配信

「『アジア予選は突破して当然』と思われていますけど、決してレベルは低くない」(高倉監督)

 9月4日から7日にかけて、千葉県にて日本女子代表がトレーニングキャンプを行なった。
 
「国内キャンプは初めてでしたが、選手を集めてしっかりと取り組めた。一番近い大会は2019年のフランス・ワールドカップ、そこへ向けてのスタートとして、チーム作りの過程で選手に競争してもらうという意味でも有意義だった。直近に大きな大会もなく、少しモチベーションを保つのが難しかった中でも、選手がすごく前向きに取り組んでくれました。課題も見えたので、短かったですけど、すごく内容濃くできたのかなと思います」
 
 初の国内キャンプを終えた高倉麻子監督は、充実に満ちた表情でそうキャンプを振り返った。今年の4月に就任した指揮官が見据えるのは、2019年のフランス・ワールドカップだ。
 
 しかし本大会出場には、当然アジア予選を突破する必要がある。
 
「世界一を獲っているので、みなさんはなんとなく『アジア予選は突破して当然』と思われていますけど、決してレベルは低くないですし、中国やオーストラリア、北朝鮮など各国が世界に出ていこうと、すごく強化に取り組んでいる。ちょっとした隙があれば、そこを突かれるでしょうし、そんなに簡単ではない」

  高倉監督は、アジア予選の難しさをこのように語った。
 
 2008年から佐々木則夫前監督に率いられたなでしこジャパンは、2011年にドイツ・ワールドカップで世界一に輝くと、翌年の2012年のロンドン五輪で銀メダルを獲得、2015年にはカナダ・ワールドカップで準優勝と主要国際大会で輝かしい成績を収めてきた。
 
 しかし、アジアで突出した存在かと言われれば、そうではない。アジアカップでの成績を見れば、優勝したのは2014年のベトナム大会のみで、2008年、2010年は3位と、オーストラリア、中国、北朝鮮の後塵を拝した。アジア競技大会でも、2010年大会に優勝したものの、続く2014年には決勝で北朝鮮に敗れ、準優勝。つまり、世界一を経験した日本にとっても、アジア諸国との対戦は苦戦を強いられてきたのだ。
 
 そして、今年の2月から3月にかけて行なわれたリオ五輪のアジア最終予選では、2勝1分2敗の結果で、本選出場を逃す。五輪出場を逃すのは2000年のシドニー大会以来4大会ぶりのことで、この予選後、佐々木監督は退任。高倉監督がバトンを受け継いだ。
 
「アジア特有の暑さだとか気候のこともあります。さらにお互いスタイルが似ていて、研究されている部分があるので、ちょっとまた違う戦いをしなければいけない。ワールドカップ予選でも、アジアを決して軽視してないですし、自分たちはとにかくまた一からやっていくつもりです。前のアメリカ戦でも言いましたけど、〝やれているつもり″というのはもうやめて、〝もう少しでも、あと一歩でも″というところにこだわって取り組んでいきたいなと思います」
 
 そう指揮官が語るように、体格も似ており、日本と同様に素早いポゼッションスタイルをとるアジア諸国との対戦では、工夫が必要になる。
 
「(UAE戦を見て)男子も必ず勝たなければいけない相手ではあったかもしれないですけど、アジアでも簡単に勝てるチームはもうあまりないのかなと思います。主導権をとっても、ゴール前で固められた守備を崩すのは、並大抵のことじゃないと思います。
 
 そういう戦いは女子もあると思うので、いかに点を取るかが大事。相手にバレていたらダメですよね、当たり前のことをやっていたら点は入らない。逆を取るとか、タイミングをずらすとか、あとは3人目、4人目が連動していく形やセットプレーもそう、ペナルティボックスでのシュート技術もそうです。
 
『良いサッカーをするために』というよりは、『点をとるために』何をするかとがすごく大事。そのための判断とか技術の質をさらに上げていかなければいけない。30センチのポジショニングの位置の違いとか、足の振りのスピードとか、そういうことで変わってくると思います。あとはやっぱり閃きもあると思いますね。やることはまだまだ多いです」
 
 高倉監督は、ロシアワールドカップのアジア最終予選を戦う男子を引き合いに出して、点を取るために、具体的に細かい精度を上げる必要があると説く。
 
 それは選手も理解している。

1/2ページ

最終更新:9/8(木) 21:08

SOCCER DIGEST Web

Yahoo!ニュースからのお知らせ