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ウエアラブル市場も成長減速か

JBpress 9/8(木) 6:00配信

 米国の市場調査会社IDCがこのほど公表したウエアラブル機器の市場に関するリポートによると、今年4~6月期に世界で出荷されたこれら機器の台数は2250万台となり、1年前から26.1%増加した。

■ 「スマート型」の出荷台数、27.2%減

 IDCはこれまでに出したリポートで、昨年10~12月期の世界出荷台数が2740万台で、1年前から126.9%増加、今年1~3月期は1970万台で、同67.2%増加したと報告していた。

 この4~6月は、年末商戦の後に販売が落ち込む1~3月からは増加したものの、1年前に比べた伸び率は低下した。

 IDCはその理由として、スマートウオッチ業界最大手の米アップルが出荷台数を大幅に減らしたことを挙げている。

 IDCはウエアラブル機器市場を、スマートウオッチなどの他社開発アプリも利用できる「スマート型」とリストバンド型フィットネストラッカーなど、自社開発アプリのみに対応する「ベーシック型」に分類している。

 このうちアップルの「Apple Watch」に代表されるスマート型の4~6月期における出荷台数は1年前から27.2%減少した。これに対しベーシック型は48.8%増加している。

 IDCによると、スマート型に対する消費者の好奇心は旺盛という。だがスマート型は依然、消費者に必須アイテムとして認識してもらえるまでには至っていないという。

  スマート型の市場はまだ初期段階にあるため今後、メーカーがゆっくりと製品を改良していくものと考えられる。だがこのことは同時にベーシック型からスマート型への移行が迅速に進まないことも意味していると、IDCは指摘している。

■ ベーシック型が8割強を占める

 これに対し、ベーシック型は多くのメーカーが様々機器を市場投入し、消費者の選択肢が広がっている。また手頃な価格も販売好調の要因という。

 これによりウエアラブル機器全体の出荷台数に占めるベーシック型の比率は82.8%になった。

 ただ、今後参入企業が増えるのに伴い、各社の製品は他社の模倣になる恐れがあり、混み合った市場でメーカーは自社製品を差異化することが難しくなるとIDCは指摘している。

■ 「Apple Watch」は56.7%減

 この4~6月期のメーカー別出荷台数は、米フィットビット(Fitbit)が570万台、中国シャオミ(小米科技)が310万台、アップルは160万台、米ガーミン(Garmin)は160万台、中国ライフセンス(樂心)は100万台だった。

 このうち出荷台数が1年前から減少したのはアップルのみで、その減少率は56.7%と大きく落ち込んだ。またこれら上位5社の中で純粋にスマートウオッチだけを製造、販売しているのもアップルのみ。

 フィットビット、シャオミ、ガーミン、ライフセンスはいずれもリストバンド型フィットネストラッカーのメーカー。ガーミンはスマートウオッチも手がけているが、その主力製品は様々なスポーツ用途のフィットネストラッカーだ。

 IDCの統計によると、この4~6月のアップルの市場シェアは7.0%となり、1年前の20.3%から大幅に縮小した。

 アップルがApple Watchを発売したのは昨年の4月24日だが、その後の同社のシェアは17.7%(昨年7~9月)、14.8%(昨年10~12月)、7.6%(今年1~3月)と右肩下がりで推移している。

 この4~6月にアップルの出荷台数が落ち込んだことについて、IDCはApple Watchの発売1周年だった今年4月に新モデルが投入されなかったことがその主な要因だと指摘している。

小久保 重信

最終更新:9/8(木) 6:00

JBpress

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