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フィギュアスケート 今季期待のジュニア女子選手【前編】

東京ウォーカー 9/9(金) 20:00配信

8月に滋賀県立アイスアリーナで開催されたサマーカップ。そのジュニア選手権女子7級クラスから、注目選手を紹介する。

【写真を見る】昨シーズンのフリーをショートプログラムにアレンジした。パントマイムを取り入れた振付だ

■ 優勝してさらに上を目指す山下真瑚

今回このクラスで優勝を飾った山下真瑚。昨シーズン、ノービス年代とは思えない完成度の高さを武器に、全日本ノービスでも優勝を争い、一躍ホープへと躍り出た。今季のショートプログラムは、昨年のフリーをアレンジしたものだ。

「取材はまだちょっと恥ずかしい」とはにかみながら答えてくれたが、氷上では実に堂々としたものだ。しばらく調子が悪かったという3ルッツ+3トウループ、6分練習では入り方の軌道を変えることで調整したそうだ。シニア選手のような老獪な対応だ。本番では最初のルッツの降り方が詰まってしまい、セカンドジャンプを付けるのは難しそうに思えたが、一呼吸置いて強引に3トウループを付けて見せた。普段から練習している形だという。

ジュニアのカテゴリーにおいては、ショートプログラムでのステップからのソロジャンプの種類が指定される。今季はループジャンプ。このことは山下選手にとっては追い風だ。

「ループは好きなので、今季の課題は自信を持ってやれます。フリップじゃなくて良かった(笑)」

アクセルはカウンターから入る、難しい跳び方に挑戦している。「最初は難しく感じましたが、今は跳べるようになりました」

ステップとスピンも上達している。昨年と比べて、よりバリエーションに富んだことが出来るようになった印象だ。

ショートプログラム1位で迎えた翌日のフリースケーティング、樋口美穂子コーチの振付による、“ボヘミアンラプソディ”。細かなミスはあったが、優勝を決めることが出来た。

「終わって安心しました。今出来ることをやろう、と思って演技をしました」

優勝については、「自信がついたところもありますが、今回はたまたま他の選手が失敗して、たまたま自分があまり失敗しなかっただけ」と気を引き締める。続けて「細かなミスをなくせばもっと点数が出る。自分はもっと出来る」

普段のおっとりした雰囲気とは裏腹な、強気な自信をのぞかせた。

次の試合は今週末のジュニアグランプリ横浜大会。良い演技をし、2戦目への派遣をもらえるよう頑張りたいという。そして「ファイナルを目指したい」と力強く宣言してくれた。

■ 「憧れの選手は宮原知子さん」滝野莉子

その成長ぶりに最も驚かされたのが滝野莉子だ。昨シーズンもジュニアで活躍を見せていたが、今季は大きな飛躍が期待できそうだ。

今回のフリー演技では3+3のコンビネーションジャンプを2種類成功させた。フリップ+トウループ、サルコウ+トウループだ。この構成に挑むのは今季が初めてだという。昨年と比べてどこが成長したのだろうか。

「3+3の回転不足が昨年までは多かったんです。今回も回転不足を取られてはいますが、昨年よりもしっかり回るようになったことが大きいと思います」

フリーの点数は109.54で1位。フリーで100点台を出したのも初めて。生涯最高の演技だという。

ショートプログラムは坂上美紀振付の“火の鳥”、フリープログラムはジェフリー・バトル振付の“レ・ミゼラブル”。共に素晴らしいプログラムに仕上がっている。

「“レ・ミゼラブル”は昔から好きなんです。映画を見て、どの場面でどういう表現をしたらいいのか、しっかり考えながら演技しています」

メインコーチは織田憲子コーチ、そして織田信成コーチにも教えてもらっている。織田信成コーチの教え子としては、初めてのトップ選手になりそうだ。

「信成先生は体を使って実践して教えてくれて、とても分かりやすいんです。勉強になります。憧れの選手は宮原知子さんです。彼女のように、人を惹きつける演技が出来るように頑張りたい」

一躍、ジュニアの有力選手に躍り出たが、本人は慎重な姿勢を崩さない。

「今年は皆、ジャンプが凄い。3+3をクリーンに跳ばないと上位に行けません。全日本ジュニアで自分に出来る演技をして、シニアの全日本に行くことが今季の目標です」

本格的にスケートを始めたのは小学校4年生の5月だという。遅いスタートだが、それからわずか5年でここまでに成長した。今後の活躍ぶりが楽しみだ。<中編に続く>【東京ウォーカー/取材・文=中村康一(Image Works)】

最終更新:10/2(日) 17:30

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