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中1いじめ自殺「いわれて一番嫌だった言葉」がノートの最後に本当に小さな文字で

週刊女性PRIME 9/9(金) 15:00配信

 8月19日、青森県で、中学1年生の男子生徒が自ら命を絶った。亡くなる前に男子生徒が書き残したメモには「いじめがなければもっと生きていたのにね、ざんねん」と書かれていた。亡くなった生徒の母親は「今は何も手につかなくて」と話し声をつまらせる。少年の死を止めることはできなかったのか─ 

悔やんでも悔やみきれない

 12歳の、まだ幼さが残るほんの少年だった。

 2学期の始業式を3日後に控えた8月19日未明、母親は少年と言葉を交わした。

「深夜2時ごろかな、誰か廊下を歩いてトイレに行く音が聞こえました。ドアを開けてのぞくと息子がいました」

 今は何も手につかなくて……と、やっとのことで口を開く憔悴しきった母親に、質問を投げかけることが心苦しい。

──お腹が痛いんだよ。

──薬を飲む? 

──もう少しトイレで頑張ってみる。

──我慢できなかったらお母さんのところにおいでね。

 それが最後の、母と息子の会話になってしまった。

「何であのとき、寝ちゃったんでしょう……」

 悔やんでも悔やみきれない後悔の念が、言葉ににじむ。

 少年・聡志くん(仮名)の家は農業を営んでいる。自宅の敷地内には畑と小屋がいくつもある。両親の朝は早く、その日も午前5時ごろに起き仕事の準備をしていたという。

「トイレを見ても部屋を見ても、息子がいなくて、外の小屋の前にノートが置かれていたんです。すごく嫌な予感がして……。主人に見に行ってもらいました」

 そこで聡志くんは、首をつっていた。意識不明の状態で見つかり、すぐに救急搬送されたが死亡が確認された。

息子を『人間のクズ』呼ばわりする言葉

 青森県上北郡にある人口約1万9千人の小さな町で、町立上北中学校に通う中学1年の男子生徒が自ら命を絶った痛ましい事件。

「警察の方のお話では、機敏に実行したとのことでした。非常に計画性が高いと。何で気がついてあげられなかったんだろう……。普段はのんびりしてるのになんでこんなときだけ」と、母親は息子の無念の決意を知り、涙を流す。

 ハガキ大のメモに、死を賭して伝えたかったメッセージを残していた。

「『いじめがなければもっと生きていたのにね、ざんねん』とか、いじめていた子の名前と、されて嫌だったことが書いてありました。ノートの最後には、本当に小さな文字で『いわれて一番嫌だった言葉』が書いてありました。すべてをお伝えすることはできませんが、息子を『人間のクズ』呼ばわりする言葉です」

 同じクラスの生徒は、「いじめに全然気づいてあげられなかった」と語り、「本当におとなしい、普通の子でした。得意科目は英語かな。発音もよかったし、積極的に手を挙げてました」と偲んだ。

 聡志くんは、はっきりとしたいじめ被害に遭い、そのことを打ち明けていた。

「近くの席の子にイスを蹴られて嫌だって言うんです。だから学校に電話で相談していました」と母親。

 その結果、担任は相手の生徒に指導をしたという。

 担任に言われるということは、あいつが告げ口をしたに違いない。そう考えたのか、その後、相手のいじめに拍車がかかったという。

 陸上部で、女子仲間と楽しそうに話す聡志くんを「何で女とばかり話すんだ」とからかう。「お前の日本語は何を言っているのかわからん」とバカにする。そんなしつこいいじめ被害を、聡志くんは母親に伝えたという。

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最終更新:9/9(金) 15:00

週刊女性PRIME

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