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佐藤琢磨が「メチャクチャ速い」状態でインディカー最終戦へ

webスポルティーバ 9/9(金) 7:30配信

 インディカー・シリーズ第15戦。マサチューセッツ州ボストンで初めて催される予定だったストリートイベントがキャンセルされ、ニューヨーク州ワトキンス・グレン・インターナショナルで代替イベントが行なわれることになった。このコースでインディカーのレースが開催されるのは2010年以来のことだ。

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 元F1ドライバーの佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は、本来ならワトキンス・グレンのようなロードコースが得意なはずだが、インディカーに来てからはストリート(市街地)コースでの方がパフォーマンスは高く、「ボストンがなくなっちゃったのは残念」と何度も口にしていた。

 それでも琢磨は、デビューイヤーの2010年にワトキンス・グレンを走り、予選で5位という好成績を残している。好きなタイプのコースなのだ。

 プラクティス1を走り終えた琢磨は、「メチャクチャ速い」「危ない」などと言いながらも、表情は輝いていた。路面が全面改修されたばかりのワトキンス・グレンは、インディカー・シリーズで最もスムーズなコースに生まれ変わっていた。もともと超高速がウリだったコースは、グリップが飛躍的に高まったことにより、思い切りのよさがないと速く走れない特徴がより色濃くなった。自分の腕とマシンの性能を信じて大胆に攻めなくてはならないコースは、琢磨のスタイルに合っている。このサーキットが1961年から1980年までF1アメリカGPの舞台だったという歴史も琢磨の挑戦意欲をかき立てていたはずだ。

 AJ・フォイト・レーシングはワトキンス・グレンでの事前テストを行なわなかったが、チームのエンジニアたちが用意したセッティングはハイレベルで、チームメイトのジャック・ホークスワースは初めてのコースだというのにホンダ勢で最上位の予選9位に食い込んだ。ところが、琢磨はグリップの高いレッドタイヤ用のセッティングが少々尖り過ぎていたようで、アタック1周目にコースアウトし、グリッドは最後尾22番手に。上位フィニッシュは難しい苦境に置かれた。

 ドライバーの挑戦意欲を刺激するコースに、本当に納得がいくまであと一歩のマシン・セッティング……というのが、琢磨の置かれた状況だったようだ。レースでもスタート直後の混乱をくぐり抜けて5つも順位を上げたのだが、早目にピットストップを行なうことで一気に上位に進出する作戦は成功せず、後方集団に埋もれたままとなった。レースではマシンではなく、展開が琢磨をもどかしくさせた。

 しかしレース終盤、大きなチャンスが転がり込んできた。60周の戦いの39周目に出されたフルコースコーションで上位陣が全員ピットイン。ここで琢磨はピットに向わずに15番手から2番手に一気に急上昇したのだ。レース再開からゴールまでに琢磨は必ずピットインしなければならないが、今ピットした面々も、フルコースコーションが出なければもう1回、給油が必要な周回数が残されていた。

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最終更新:9/9(金) 14:04

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