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レイソルの若手を「ビシッと叱る」。大谷秀和の存在が戴冠へのカギ

webスポルティーバ 9/9(金) 14:41配信

Jリーグセカンドステージ

逆転優勝を狙うキーマン(3)柏レイソル


 J1リーグセカンドステージ第10節、柏レイソルは首位の川崎フロンターレに敵地で5-2と勝利している。これによって、順位は6位ながら、首位との勝ち点差はわずか3。セカンドステージ優勝の可能性が出てきた。GK中村航輔、DF中谷進之介がリオ五輪から戻り、ディエゴ・オリヴェイラ、クリスティアーノというブラジル人FWがゴール量産態勢に入りつつあるのは、追い風と言えるだろう。

【写真】スポルティングから柏レイソルに復帰した田中順也

 実はファーストステージも、柏は一時、優勝に手が届くところまで順位を上げていた。開幕2連敗後、2引き分け。監督が交代するなど混乱の極みに立たされたが、4月に入ると5勝1分けと反撃。第11節、「2位川崎フロンターレとの攻防戦を制したら勝ち点で並ぶ」というところまで来ていた。だが、この一戦に敗れると、戦いを立て直せず、失速していった。

 W杯最終予選により中断したセカンドステージ、残り7試合、柏は首位争いを続け、逆転優勝を成し遂げられるのか?

 キーマンを挙げるなら、生え抜きで主将であるMF大谷秀和(31歳)しかいないだろう。

 23歳で主将に指名された大谷は、柏の中心選手としてJリーグのあらゆるタイトルを獲ってきた。それゆえ、試合の勘どころを知っている。決して手を抜いてはいけない場面、我慢強く対処すべき時間、ずるがしこく振る舞う融通。1本の縦パスをどれだけ迅速かつ的確に前につけるかで、勝負が分かれることを肌で知り、しかも実践できる数少ないMFと言えるだろう。

 勝負の機微を心得た存在は、若いチームに欠かせない。例えば、若手が我を失ってPKを与えたときに、面と向かって叱れる。大谷がいるだけで、チームは攻守に締まりが出るのだ。

「人を見て言っているんですけどね。うるさがられているかもしれません(笑)。基本は怒るよりも持ち上げ、気持ちよくやらせてあげたいんですけど」

 そう語る主将の存在が、柏の分水嶺と言ってもいい。

 事実、ファーストステージで柏が失速した時期は、大谷が左膝の怪我で戦線離脱したタイミングと符合している。第12節から最終節までの6試合、大谷不在の柏は1勝2分け3敗で地を這った。ベガルタ仙台、名古屋グランパス、湘南ベルマーレなど下位チームとの対戦だったが、勝負弱さを露呈。ひとつひとつのプレーが軽くなって守備から崩れ、勝利から見放されたのである。

 柏は下部組織から徹底して、ポゼッションゲームを志向している。それはひとつのアドバンテージと言えるだろう。しかし、選手がボールを持つことだけに執着してしまう傾向もある。

「ボールを持ちたいなら、持っていないときの圧力も高めないと。逞しさ、タフさが足りない。例えば、ネルシーニョのときのチームは、まず相手のよさを消す、というのがあった。でも、ポゼッションをしていなかったわけではない。2011年クラブW杯(準決勝)では、サントス(ブラジル)よりもポゼッションは高かったくらいで」

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最終更新:9/10(土) 17:27

webスポルティーバ

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