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あっ、デューシーだ。フロリダで「日本野球」を伝える元助っ人たち

webスポルティーバ 9/9(金) 15:15配信

 フロリダには3つの野球がある。

 ひとつは、言わずと知れたメジャーリーグ。マイアミに行けば、イチローのおかげで日本でもすっかりおなじみになったマーリンズを観ることができるし、その北西400キロのセントピーターズバーグに行けば、かつて野茂英雄、松井秀喜、岩村明憲が在籍したタンパベイ・レイズの本拠地がある。

【写真】日本では横浜と楽天でプレーしたブレッド・ハーパー

 この両都市に挟まれた州南部は、メジャー15球団のスプリングトレーニング施設が点在しており、年に一度、春には各球団のメジャーからマイナー最下層までの選手が一堂に会し、メインスタンドとその周辺に何面も広がるサブグラウンドで連日オープン戦をこなすのだ。

 ここで各カテゴリーに振り分けられた選手は、4月になると全米各地に散っていくのだが、このキャンプ施設を有効活用すべく、マイナーのリーグ戦も引き続き行なわれている。実戦よりも課題克服のためのトレーニングが必要とみなされたプロとして未熟な選手は、引き続きここでキャンプを行ない、ドラフトで指名された選手が加わる夏になると、サブグラウンドでルーキークラスのリーグ戦が始まる。これが「ガルフコーストリーグ」だ。

 また、キャンプ期間中にメジャーが使用していたメイン球場を使って行なうのが、4月から始まる「フロリダステートリーグ」。こちらはシングルA級にカテゴライズされる。シングルA級はさらに4段階に分けられるのだが、このリーグは最上級のアドバンスA級に属している。メジャー予備軍が集まる2Aのすぐ下ということで選手のポテンシャルは高く、試合も見応え十分である。

 特にレイズの本拠地があるタンパ湾周辺には、メジャーキャンプ地が集中しており、車さえあれば、デーゲームでルーキーリーグを、ナイトゲームでシングルAかメジャーリーグの試合をはしごすることもできる。

 このようにフロリダは野球の盛んなところだが、ダニーデンという町を知る日本人はほとんどいないだろう。セントピーターズバーグ近郊の住宅が並ぶ、まさにベッドタウンというべき小さな町だ。ここでは、かつて川崎宗則も在籍していたトロント・ブルージェイズが球団創設から春のキャンプを行なっている。

 この住宅に囲まれた球場にやってきたフィラデルフィア・フィリーズのマイナーチームの一団に、懐かしい顔があった。1995年から2シーズン、日本ハムでプレーしたロブ・デューシーだ。

「元気にしているよ。日本でプレーしたのはずいぶん前になるよね」

 試合前のフィールドであいさつを交わすと、デューシーは気さくに応じてくれた。

 彼の雄姿を最後に見たのはアテネ五輪だと伝えると、笑顔でこう返してきた。

「あれが(選手生活の)最後だったんだ。やっぱり日本はいいチームだったよ。ジャパン、グッド! 日本ではホントにいい思いをさせてもらったよ」

 トロント生まれのデューシーは、地元・ブルージェイズに入団。メジャーデビューもこのチームで果たしている。いわば、このダニーデンの球場は、彼にとって思い出深い原点でもある。

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最終更新:9/9(金) 15:33

webスポルティーバ

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