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映画『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』:ジャニス・ジョプリン、等身大の伝説

ローリングストーン日本版 9/9(金) 12:00配信

ロックンロールの伝説が次々と生まれた60年代。ジャニス・ジョプリンもまた、そんな伝説のひとつだった。

【予告編はこちら】映画『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』:ジャニス・ジョプリン、等身大の伝説

そんな彼女を、ひとりの少女として見つめたドキュメンタリーが『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』だ。監督はジャニスが死んだ70年に生まれたエイミー・バーグ。彼女の同性としての視線が、この映画をよくある"スターの栄光と破滅の物語"とひと味違った作品に仕上げている。

なかでも、ジャニスの内面を読み解く重要な手掛かりとして、映画で度々朗読されるのがジャニスが家族や友人に宛てた手紙だ。その文面からは、豪快で放埒なパブリック・イメージとは対照的に、常に自分の居場所を探して彷徨い、スポットライトを浴びることの喜びとプレッシャーの間で揺れ動いていたジャニスの素顔が浮かび上がってくる。手紙の朗読を、ジャニスと同じく南部から大都会にやってきたシンガー、キャット・パワーに依頼しているあたりにもバーグ監督のこだわりを感じさせた。

--{繊細で孤独なリトル・ガール}--
また、ジャニスを支えたビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニーのメンバーや、ボブ・ウィアー(グレイトフル・デッド)、クリス・クリストファーソンなどがジャニスとの関係を振り返るほか、妹や弟たちから見たジャニスの姿も興味深い。当時の貴重な映像も使用されていて、なかでも名曲『サマータイム』のレコーディング風景は、現場に居合わせているような緊迫感があってファンには堪らないはずだ。でも、ここにいるのはロックンロールの偉大な女神ではなく、繊細で孤独な"小さな女の子(リトル・ガール)"。映画を観た後、ジャニスの歌がこれまでとは違って聞こえてくるはずだ。

映画『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』
★★★

9月10日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
http://janis-movie.com/

Yasuo Murao

最終更新:9/9(金) 12:10

ローリングストーン日本版

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