ここから本文です

ゴジラ松井超えは時間の問題? 筒香はシン・ゴジラになれるか

週プレNEWS 9/9(金) 6:00配信

来春のWBC日本代表の4番はこの男で決まりか。

今季7年目、ベイスターズの筒香嘉智(つつごうよしとも・24歳)が史上最年少での3冠王を射程圏に入れている。日本人離れした豪快なスイング、飛距離はあのゴジラ松井をも超える“シン・ゴジラ”だ!

そこで、前編に続き、筒香の覚醒について、横浜高校、ベイスターズの先輩であり、「天才打者」と呼ばれた鈴木尚典(たかのり)氏に話を聞いた。

■バリー・ボンズとレフトへのホームラン

昨年はさらに成績を上げ、打率3割1分7厘(リーグ3位)、24本塁打(同4位)、93打点(同3位)。一時は打撃3部門でトップに立つ勢いを見せた。23歳ながらチームの主将に就任し、プレミア12では4番打者も経験するなど、世界に“ツツゴジラ”の名を知らしめた。

「この頃、世間では覚醒したなんだといわれていましたが、僕はまだまだこんなもんじゃないと思ってました。確かにヒットは打ってました。でも器用であるが故に、早いカウントから外の球をレフトにヒットしていたんです。筒香の能力を考えたら、正直、もったいないな、と。

打者の習性として“打てる”と思えば体が自然に反応してしまうのはよくわかるんです。僕もそうでしたから。でも、それをやっていたら30本40本は打てません。彼もそれはわかっていたんでしょう。いつしか、彼から『逆方向にホームランを打つにはどうすれば…』という話をするようになりましたからね」

昨オフ。筒香はシーズン終了からフェニックスリーグ、侍ジャパン、そしてドミニカのウインターリーグに精力的に参加。ほかの選手が体を休めているなか、「うまくなっていると実感している時期に休むのはもったいない」という貪(どん)欲さで、翌年のキャンプまでわずか3日しか休まずにバットを振り続けた。

そして迎えた今年。シーズン開幕から、筒香の左方向への打球は軽々とフェンスを越えるようになった。圧巻だったのは4月だ。3号、4号、5号、6号と連続で狙いすましたように左方向へ本塁打。現在までの全39本中、実に3分の1近い12本を左方向へ打ち込む進化を見せている。

「本人は完全につかんだんでしょうね。外の球も軸回転でとらえているから、ポイントがかなり近くても飛距離が出る。実際、今年は体がのけぞるようなスイングでホームランを量産しています。スイング後の右足がバリー・ボンズのように上を向いている。これまでの日本人打者では考えられないことですよ。『一球で仕留める』と言わんばかりに自信が漲(みなぎ)っていて、打席に立っていてもオーラを感じますよ」



覚醒した筒香はこの7月、第4形態と呼ぶにふさわしい無双ぶりを発揮。18日からのヤクルト&巨人の“多摩川防衛戦”の厳しい攻めも、3試合連続マルチ本塁打という無慈悲さで、東京と横浜の空を燃やし尽くした。

映画のシン・ゴジラは東京中を火の海にした後、東京駅付近で一時、活動停止状態に陥ったが、現在の筒香も活動はやや沈静化。それでも、入団7年目で初めて42本塁打を放った松井秀喜(ゴジラ)超えも見えてきた。

「その域に入ったと思います。松井秀喜…彼のホームランもすごかったですね。レフトを守っていても動けないんです。見上げているだけでしたから。あのとき、彼から感じた威圧感と同じようなものを今の筒香も発しています。もちろん打力だけでなく、野球への取り組みや人間性も素晴らしく、会うたびに成長を感じます。将来はイチローや松井に匹敵するスーパースターになる人間だと僕は思ってます」

ペナントも終盤戦に入った。ベイスターズは初のCS進出、そしてその先の18年ぶりとなる優勝へ向けて最後の戦いが始まっている。

「自分の成績よりも優勝だと彼は言いますが、きっと本音でしょう。普段、謙虚な筒香があれだけハッキリ『優勝』と言うんですから、それだけ本気だということです」

映画同様、あの手この手で攻めてくるセ・リーグ投手陣を相手にツツゴジラがどう戦うのか、目が離せない。

(取材・文/村瀬秀信)

最終更新:9/9(金) 6:00

週プレNEWS

記事提供社からのご案内(外部サイト)

週刊プレイボーイ

集英社

No.50
11月28日(月)発売

定価400円(税込)

トランプと「新イスラム国」が日本の神風に
なる!/年末ジャンボ155売り場へ/最新
スポーツカーが超カッケー【グラビア】内田
理央/忍野さら/水原ゆき/都丸紗也華 他

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。