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期待はずれの横浜FMカイケ。Jクラブはなぜ外国人獲得に失敗するのか

webスポルティーバ 9/10(土) 18:10配信

 今シーズン、Jリーグの横浜F・マリノスは、27歳のブラジル人FWカイケと契約している。ブラジルの名門、フラメンゴから来た大物ストライカー。そのブランド力は眩しいものがあった。

世界的にみるとサッカー選手で年収第1位はこの人

 しかしカイケは、不振を極めている。その移籍は、Jリーグのクラブが抱える外国人補強問題に一石を投じているのかもしれない。

 カイケはリーグ戦22試合に出場(セカンドステージ第10節終了時点)し、わずか4点。大きく期待を裏切っている。得点数は寂しいが、ポストワークがまったくできないのも深刻で、ボールを失う機会が多すぎる。前線にボールをつけることができない、という体たらく。守備をする意識も乏しく、思い出したように猛然とプレスをかけることもあるが、周りとのコミュニケーションにも問題があるように映る。

 そのカイケの年俸はチーム最高、100万ドル(約1億円)から150万ドルとも言われる。

「買い物に失敗した」

 そういう批判が出ても当然だろう。「大物」として来日したカイケだが、冷静になれば経歴だけを見ても不安はあった。

 フラメンゴ育ちのカイケは、将来を嘱望されていた。しかし国内クラブを転々とする中、ポジションを得られずに欧州へ渡っている。そしてスウェーデン、ノルウェー、デンマーク、ポルトガルのクラブでプレーしたものの、鳴かず飛ばず。帰国してから3部、2部でようやく芽を出し、2015年にフラメンゴで半年プレー、18試合6得点と及第点の活躍をした程度である。

 大金をつぎ込むなら、海外で不振だった理由を突き詰めるべきだった。

 カイケはゴールするポジション取りや嗅覚には優れている。フラメンゴ時代のプレービデオを観ると、ディフェンスラインの裏を取ってフィニッシュするプレーを持ち味としているのが分かる。しかしJリーグのディフェンスはカバーに対する意識が高く、一方でカウンター攻撃の意識が低いだけに、裏にスペースが空きにくい。“消える“のは必然だった。欧州で通用しなかったのも、ゴールまで行くのに必要な連係に難があったせいだろう。

 はたして、1億円以上もの年俸を払って迎えるべきストライカーだったのか?

 フットボール先進地の欧州各国では、能力の高い選手の発掘、交渉の部門に力を投入している。例えばプレミアリーグのあるクラブは、スペイン国内だけでも各地域で現地スカウトと契約。毎週末、届けられるレポートを確認している。代理人の情報は有力だが、それを鵜呑みにしない。契約するOjeador(スペイン語でスカウト)は慧眼(けいがん)の記者や銀行員だったりする場合もある。様々なオピニオンを入れることで、情報の精度を高めているのだ。

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最終更新:9/10(土) 18:10

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